Monday, March 13, 2006

気がつくと、Bed in Bangkok

11日にカブールからイスラマバードへ、その日の日付が変わる頃にイスラマバードからバンコクへ来た、のだが、相変わらず直直直直直直直直直前まで仕事ま みれのただれた生活で、いつ寝ていつ起きたかもよく分からないうちに、ふと目が覚めると、ふとんの中にも入らずバンコクのホテルのベッドの上に倒れたまま 眠っていたらしい。時計を見ると、12日の午後11時過ぎだった。過去36時間くらいの経過がようわからんなあ。いろんな情景の写真をバラバラに投げたし たような記憶の残り方。
(↑)この上にそのまま寝ていた。

11日の午前中に会議があった。中心であるべき人がちっとも肝心なことにフォーカスせず、どうでもいいことをだらだらと話し続けてイラつく。なんど話を元 に引き戻しても、この人はすぐに余計なことに頭が行くらしい。そして、何が重要なことで何が枝葉末節なのかが判断できない、全体が見えない、プライオリ ティがつけられない。ちらっと、アミールとミゲナの顔を見たが、二人ともうんざりという表情をもう隠そうともしていなかった。

会議の後、自分の部屋に向かいながら、あれは性格のせいなのか、あるいは精神の病なのか、なんなのだろうと、僕がつぶやいていると、ミゲナが頭を指さし て、ここが悪い、と小さい声で言っている。単なるバカでもなんでもいいけど、問題はそういう人を重要なポジションにつけてしまう国連という制度だよなあ。

コフィ・アナンの国連改革案を相談もなしに発表したと言って、国連職員が騒いでるけど、ほんと国連って、バカのふきだまりですかぁ?問題はあんた達だっ て。あんた達に見せてもちっとも結論でないでしょうが。だから、あんた達に見せてもしょうがないの、ねっ、みんなあんた達に辞めて欲しいんだってわからん ないの?

もう、全職員のろくでもない9割をクビにして、残った優秀な1割と、あと新しく1割優秀な人を雇って、その2割の人に給料を今の5倍払っても、同じ規模の支出で、国連の仕事も少しはましになるだろうに。

その後、引継のミーティングをしなければいけなかったけど、イスラマバードまでのチケットが見つからず、いったんゲストハウスに帰った。チケットは二日前 に路上の少女から買った新聞の中にはさまっていた。ゲストハウスにはブータン人のソナムとカルチュンがいたので、冷蔵庫の中にあるものは全部食べていいと 言い残して、オフィスに戻った。
(↑)カブールの新聞売りの少女

前日は例のごとく、ほとんど眠れず、頭の中に靄がはったままだけど、話をすればするほど、何もかもあちこちで、つまりアホbureaucracyでペン ディングだらけで、3週間経って戻ってきても何も動いていないだろうとしか思えない。思いっきり非現実的なデッドラインに合わせて、結果的にカブールレベ ルでは何もかも非現実的にやり終えたというのに、ほんとバカバカしい。アミールとミゲナも、もうそれだけで、既にヘトヘトなのに、この後、ものすごくフラ ストレーションな時間を過ごすことになるだろう。いはやは気の毒。

イスラマバードの空港に着くと、いつも使う旅行代理店のムスタファがイスラマバードから先のチケットを持って待っていた。空港のレストランへ行って、チ ケット代を払ったら、残りのお金は35ドルになってしまった。いっつも忙しくて、去年の8月から清算を一つもしていないので、現金が全然ないのだ。清算せ ずにたまっているお金はもう1万ドルは超えてるだろう。しかも、オフィスが僕に前払いするべき現金を用意するのを(いつものように)忘れたと経理のアホは 出発直前に言いに来るし。バンコクに着けばATMが使えるので問題はないからどうでもいいんだけど、他の国だったらどうするんだろう、と考えると同じよう なことがウガンダに帰るウチェンナにも、アルバニアに帰るミゲナにも起こったのを思い出した。出発直前にオフィスに現金がないといつものように経理のアホ に言われて、二人とも立ち往生したのだ。普通、ドバイに到着したらそこで予め旅行代理店に頼んでおいたチケットを受け取って、現金で払って、旅を続けると いうことになる。二人ともそのお金がなかったのだ。その時は、みんなから現金をかき集めてなんとか出て行った。

イスラマバードのトランジットは7時間あるので、どこかにチェックインして少し寝ようかと思ったけど、7時間というのは実に中途半端だ。市内との往復、ホ テルのチェックイン・チェックアウトの時間をトータルすると2時間はなくなるだろう。それにフライトのためのチェックインは3時間前とほざいているから、 正味ベッドで横になれる時間は2時間ということになる。それだけのために動くのもしんどいので、僕はそのままレストランで出発3時間前まで仕事の続きをす ることにした。実際、仕事をし始めると3時間はあっという間だった。チェックインしてラウンジに行って靴と靴下を脱いでソファーに横になったら1時間ほど 眠ったようだ。

搭乗すると一番前の席で、うれしいことに隣は空席だった。また靴と靴下を脱いで食事が終わったら寝ることにした。機内で「AEON FLUX」を上映中していた。シャーリーズ・セロンが好きなので、うつらうつらしながらも、ちらちらとその映画を見ていたがいつのまにか眠っていた。

なんかざわざわする物音で目が覚めた。どうやら着陸前にもう一度軽食が出て、それを片付けているようだ。もう飛行機は下降中であれよあれよという間に着陸。ずっと寝ていたので移動した気分がない。

空港に向かえの車が来ていなかったので、タクシーに乗ってホテルに向かった。今回はホテルを変えた。かつて何年間かバンコクに来るたびに泊まり続けていた ホテルが一つあった。エントランスが明るい、従業員がふてぶてしくない、インテリアのセンスが落ち着いている、とか好きだった理由はいろいろあげることは できるけど、今考えると、マネージメントが良かったという一言に尽きると思う。

ところがそのホテルが何年か前に巨大資本に吸収されてしまったのだ。別に経営者が誰であろうとホテル自体が代るわけでないのだから、いいではないかと思っ て、その後一度、名前の変わったそのホテルに泊まって、僕はびっくりした。建物もインテリアも何もかも同じ、そしておそらくほとんどの従業員も同じなの に、何かが違うのだ。なんか感じ悪くなってる。失望したなあ。組織におけるトップの影響というのは、こうやって全体にじわっと浸透するのだと思ったもの だ。

それ以来、バンコクではいろんなホテルを泊まり歩いてるけど、最近少し気に入ったホテルが見つかったので、何度か同じところを続けていた。でも、かつての あのホテルのような、ぴったり趣味にあった感はなかったので、別にそこに拘りはなかった。前回来た時に、あのお気に入りホテルが場所を変えて、おそらく違 う資本も入って、またオープンしていたこを知ったので、今回はそこを予約したのだった。今のところはなかなか気に入っている。ものすごく豪華絢爛金ぴかぴ んでなく、エントランスは明るいけど、落ち着いているという点では同じ哲学を継承しているように見える。インテリアも趣味はいいが、お金かけまくって圧倒 するというタイプではない。三日泊まってみればもっと分かるだろう。

夜中にルームサービスで最初のまともな食事をした。肉は食べたくない気分なので、スープとサラダとライス。バンコクのホテルではほとんどいつも同じものを頼んでいるなあ。
(↑)シーザーサラダ、トム・ヤム・クン、カオ・パッド・クン

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