Monday, August 01, 2005

Fragile Days

を日本語に訳すとすると、
「はかない日々」かな。
いや、「もろい日々」か。
思い切って、「日々虚弱」か。

あっさりと、「壊れやすい日々」がいいような気もする。

なんとなく、バンコクのトランジット中、予定通り出発が2時間半送れて、無思慮に買った本の一冊のタイトルが「fragile days」だった。タイの作家の短編集なのだが、タイの作家は、というか東南アジアの作家を誰一人として知らないので、この作家がどういうポジションの人かは全然分からない。

買っただけで、しばらくほったらかしにしていたけど、あまりに暑くて、からだがだるくてなかなか眠れないので、パラパラとめくり始めると、はまった。

ものすごく大きな物語がどこかにひそんでるわけではないし、文章も淡々としていて、何か来るのかな、何か来るのかなと思って読み進めていると、ぱたっと終わる。

シンプルで正しい英語で、まるで日本の大学受験生の英作文のようにも見える。スラングなんてほとんど出てこない。タイ語がちょっと入っていたりするけど。

淡々と語られるバンコクのシティ・ライフには、今どきの日本人に驚きを与えるようなものはないかもしれないだけど、読み終わるともう一度あそこ、本の中に戻ってみたいと思わせるようなものがある。ひょっとして、この作家はチョーーーーーーーー有名な人なのだろうか。バンコクのアーウィン・ショーとか呼ばれていたりするのだろうか。「I like routine.」で始まる一編なんかは村上春樹ぽいかもしれない。

と書いて、ひょっとしたら、とっくに日本でも翻訳が出ていて、それなりにファンがいたりする作家なのかもしれないと思い始めた。

この翻訳は難しいかもしれない。優秀な中高生なら訳せるだろう。でも、よほど注意しないと、何かの要約かガイドブックのようになってしまいかねないと思う。この雰囲気をダサくなく、維持する日本語は難しそう。

ここまで書いて、作家の名前が思い出せない。今、手元に本がない。忘れなかったら、書き足します。

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