昨日の夜中に帰ってきた。
エチオピアとエリトリアの国境紛争はもう終わったものだと思っていたら、全然終わってなかった。なんか元の木阿弥になりそうな気配があるではないか。なかなか険悪であった。
ソマリアは「ブラック・ホーク・ダウン」以上のことは知らなかったけど、なんとこれもまたえらいことになってる。いったい誰と誰がもめているのかなかなか把握できない。いろんなドキュメントを読んだけど、結局エチオピア・エリトリアの停戦監視団のおっさんに話を聞くのが一番早かった。彼は全体像を把握していた。
そもそも一国ずつ理解しようとするのが間違っていた。スーダン・ケニア・エチオピア・ソマリア・ジブチ・エリトリア、それぞれが微妙にからまりあっているのがようやく見えてきた。知れば知るほど実にややこしい。
これが世に言う Horn of Africa の問題なのかと、エリトリアからエチオピアに向う国連機の窓から美しい海岸線を見ながら考えていた。エリトリアの首都アスマラからエチオピアの首都アディズ・アベバまでは国境を越えてまっすぐ行けば50分もかからない。
ところが国連の飛行機・ヘリコプターが国境地域を飛ぶことをエリトリアが禁止してしまっているので、アスマラからいったん東へとんでジブチのあたりからソマリアまでの海岸線にそって南下していかなければならない。そして、エリトリアの国境より南部になったら、エチオピア国内に入ってくる。ものすごい遠回りだ。4時間半はたっぷりかかる。
飛行機からでも判別できような透明で美しい、エンドレスと思えるようなビーチを見て、エチオピアの緑の生い茂るプラトー(高台になった平地)を見ながらのフライトは僕のような Horn of Africa の素人にはとても勉強になるし、興味深くてよいのだが、これはオペレーションにとっては最悪だ。国境線で仕事をしている人が負傷したりした時の evacuation を考えると、アスマラに負傷者を車で4時間かけていったん運んでから、そこからまた大迂回のフライトに乗せることになる。これはなんかしないといけないでしょ。
だんだん理解してくると、その背後に Yemen や Saudi Arabia の影がちらほら見えてくる。そして、当然アメリカ。これもまた、9・11以降始まったアメリカのGlobal War on Terror の枠組みの中のepisode の一つに過ぎないようだ。
いやはや、どこまで GWOT は世間をひっくり返し続けるのだろう。
次回、といっても11月だけど、その時までは、もう少し書類を読んで理解していきたい。
ほな、
引越し先のリンクがおかしいらしいので書き換えたけど、どうかな。
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