Saturday, December 31, 2005

あと一周

歩いて3分のところに住んでいる両親のところへ家族で晩飯を食べに行った。カニをどこかから送ってきたのでそれを食べに来いという口実だった。プライドとK-1を見ながら食べることになった。どちらも当初の生々しさがなくなって実につまらない。他にたいした番組もないので救われているのだろうと思う。

年が明けてから、家に帰ることにした。近所にある神社に行ってみようということで親子四人で歩いていった。これも家から歩いて3分くらいのところにあるのだが、少し奥まったところにあるので、家族も両親も誰も知らなかった。僕は夜明けに一人で散歩がてら、近所をかなり探検していてこの界隈の地理には結構詳しくなっている。

神社には焚き火をしているじいさん・ばあさんがいて、参拝する人にお神酒とおつまみを配っていた。息子二人に小銭を渡してお賽銭箱に入れることを教えた。こういうところに来るのは妻も子どもも始めてだったのでまったく要領が分からずきょとんとしていた。なんでお酒をくれるの?なんでお菓子をくれるの?なんでお祈りするの?・・・・・・・

焚き火と神社の建物が興味深いらしく、上の息子はしばらく観察した後、忍者が住んでいたところかと訊く。忍者とか侍がいた頃からあった建物だと言うと、かなり満足気な顔をしていた。神社の由来を書いたものがあったので、読んでみると起源は13世紀まで遡るらしい。それを説明すると、妻も感嘆して、これは絶対におじいちゃんとおばあちゃんにも教えなければいけないと、言っていた。まあ、こんなものどこにでもあるんだけど、とはもちろん言わなかった。

家に帰って年越しそばを作ったら、もう何も食べれないくらいお腹一杯だったはずの子ども二人がまたちゃんと食べきったので驚いた。慣れない夜更かしをするとお腹がすくのだろうか。今年は戌年か。あと一周で還暦だ。なんと凡庸な一生なことかと思うと戦慄が走る。夢もロマンも必要なくなったが、せめて子どもが高校を卒業するまでは生き延びたいものだ。

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