Wednesday, June 14, 2006

また資金難

やっと12週目になって休暇が取れた。というよりも、延長の限界で出国せざるを得なかっただけで、忙しさはまたもや資金難でピークになってる。残るアミールには気の毒なことになってしまった。6週間に一度出国するという規定はとっくに無視されてる。

いつものように、ぎりぎりまでオフィスでひきつぎのミーティングをアミール、ミゲナ、ウチェンナ、リチャードとして、次にアミールとサンディと対策をねって、最後にメールをNYに送って、カブール空港にかけこんだ。

空港の待合室でさっきNYに送ったばかりのエクセルのシートを頭の中で思いだして考えていたら、気になることが出てきた。アミールに電話した。やっぱり計 算まちがいがあった。土壇場で、次々に変更をしたのだが、何枚ものシートにリンクして張り巡らされている計算式の論理とは異なった原理で減額したプロジェ クトがいくつかあった。その場合は、張り巡らされた論理に乗ってしまわないように、そのプロジェクトに関してはリンクをすべて断ち切らないと、全体の一貫 性が崩れてしまう。それが気になっていたので、一つずつ思い出していたのだった。

で、やっぱり一箇所リンクが残っていた。次回の予算が負になっているところが数百のセルのうちの一箇所に発生していた。つまり、収入になってしまってい る。これを全体予算から引かないといけない。アミールに電話で話すと彼はすぐに理解した。彼は数字の話をしてもすぐに理解するので助かる。というか、彼以 外の人はカブールもNYも含めて、まったく分かってない。すぐに修正版を作るように頼んだ。他のすべてのプロジェクトを少しずつ減額して、全体を現在の収 入に収めるしかない。

搭乗の直前に、アミールから電話がかかってきた。修正案を聞いたが、四半期を通して一律に減額するように修正していたので、時間が経つにつれて傾斜的に減 額が大きくなるような修正に変更するようにもう一度頼んだ。減額というのは、即NGO従業員の解雇に繋がるので、解雇通知の時間を長く取る方が望ましい し、それを後に延ばせば、その間に資金状況も改善し、解雇そのものを回避できる可能性もあるからだ。といって、もうあと二週間ほどで解雇されるはめになる 従業員も何割かは確実に出るわけだけど。

NYでやってる資金のマネージメントと現地でやってるプロジェクト契約のマネージメントがリンクしていないからこんなことになる。もっと簡単にいうと自分 のポケットにいくらお金が入っているか分からず(資金のマネージメント)、買い物(プロジェクト契約)に出かけるようなものだ。単にバカとしか言いようが ない。18ヶ月間、文句を言ってきたが全然改善しようともしない。UNHCRやUNICEFやWFPのような独立した組織なら、こんなことはもうやってな い。NYの事務局はもう改革でも破壊でもなんでもいいから、根本的に鉄槌をくらわすしかないと思う。

イスラマバードに着くと異様に暑く感じる。カブールがやはり高地で涼しいせいだろう。これで空港で数時間うろうろするのはつらいので、市内の知り合いのゲ ストハウスに行って、休憩させてもらうことにした。メールをチェックすると、NYとカブールのエライさんから、最後に送ったメールに返事が来ていた。なん にも分かってない、とんちんかんの極地。アミールから修正案も届いていた。セルからセルへシートからシートへ様々な式で繋がってる論理自体は間違ってない ので、それを崩さず、例外を挿入していくというのはかなり面倒で、アミール以外には頼めない。彼の修正案はちゃんと出きていた。この差はなんなんだ。

予算が紙一枚で見れるものだと思っているような人が何百億円も扱う部署のエライさんになっているのだから、国連にムダがありまくるのも当然だ。毎月何億円 も使う業務では何百枚ものシートが必要だし、シート間の関係を立体的に理解しないと話にならない。しょうがないから、要約を一枚で作ると、それで世界がす べて理解できたと思い込んで、訳の分からない議論を延々とやって、ひとの時間をむだにする。こういうのをごっそりクビにして、民間会社の人と入れ替えた ら、国連改革なんてあっという間にできるのにと思う。

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14 JUN 06 UN Flight KBL ISB 1530 1700
14 JUN 06 TG 510 ISB BKK 2310 0615+1
15 JUN 06 The Davis Bangkok (http://www.davisbangkok.net/)
16 JUN 06 The Davis Bangkok

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