Saturday, January 01, 2005

共通点?

Kylie Minogue, Ashley Judd, Faith Hill, Charlize Theron, Lauren Holly, Angelina Jolie, この6人の共通点は何だろう?

たわいのない話。
ゲストハウスでぼやーっとテレビを見ていたら、トム・クルーズの「マイノリティ・リポート」が始まった。なんかトム・クルーズの映画は、映画を見せるより、トム・クルーズを見せるという感じで、日本のアイドル映画みたいになってしまうなあと思っていると、最近、飛行機の中で見た「コラテラル」を思い出した。これはトム・クルーズを使う意味が全然ない映画だと思ったものだ。もっと地味で渋い俳優を使えばいい映画になったかもしれないのに、トム・クルーズの人気に頼るという意地汚い根性を出したばっかりに駄作になってしまっていた。
トム・クルーズが悪いとは思わない。「カクテル」とか「トップガン」では彼が似合っていると思う。

そんな話をゲストハウスにいる別のスタッフとしていると、誰がかっこいいと思うかという話になった。いろんな名前が出てきたが、知ってる名前はほとんどなかった。はっきり分かるのはキアヌ・リーブスくらいで、僕も彼はカッコイイと思う。

さて、女性では誰だろう?と考えて、思い出したのが上の6人だった。


全然話は変わるけど、「Where has the aid money gone?」というタイトルの記事が元旦のAfghan On Line News のトップに出ていた(オリジナルは12月30日に出たようだ:By Abdul Baseer Saeed in Kabul (ARR No. 155, 30-Dec-04) Source: Institute for War and Peace Reporting)。

小見出しは、「The international community defends the projects it has undertaken in the country but some Afghans feel there is little to show for the billions being spent. 」

つまり、国際社会の側はがんばったと言い張ってるのだが、アフガン人の中には何十億ドルもつかったわりには何も変わってないがなと思っている人がいるという話なのだけど、これはこっちに来てから、普通の市民であるドライバー達から政府高官にいたるまで何度も話題になった話だ。

「Despite the enormous amount of international aid being pumped into Afghanistan, some people in the country feel there are few visible signs of improvement.
It is estimated that Afghanistan has received nearly 14 billion US dollars in the past three years.」

「過去三年間に14億ドル近く使って、目に見える改善はほとんどないと感じてるアフガン人たちがいる。」

「Yet roads and buildings are still in ruins; power supplies are irregular; medical facilities are poor; school construction is lagging; and there is not enough fresh drinking water.」

「道路も建物もボロボロのまま、停電はしょっちゅう、医療施設は貧弱、学校の建設は遅々としている、飲料水も十分でない。」

こういう話に続いて、アフガン人がインタビューされ、その言葉が引用される形で、目に見えて改善したのはカブール・カンダハル道路くらいではないか、しかし、どうしてカブール・ジャララバード道路はいつまでたっても終わらないのだ、こっちの方がもっと使うじゃないかとか、カブールの穴ぼこを埋めている暇があれば、もっと他のことにお金を使えとか、いろんな話がでてきて、最後にラマザン・バシャール・ドストという暫定政権で計画大臣をやっていた人が登場する。この人はNGO批判をしばしば行ってきた人だ。

"Around 67 million dollars was allocated to reduce unemployment, but the number of unemployed has risen.

「失業を減らすために6700万ドル使われたが、失業者は増えた」と彼は言う。しかし、そういうことはどこの国でもあるだろうと思うのだが、

"The government must explain its policies on aid. Our engineers are paid 60 dollars a month but the government brings in people from abroad at vastly inflated salaries with no knowledge of the country to undertake projects that don't meet the needs of the people.

「アフガン政府のエンジニアの月給は60ドルだが、アフガン政府は外国からとてつもなく高い給料のエンジニアを呼んでくる。彼らはこの国のことを何にも知らず、アフガン人のニーズに合わないようなプロジェクトをやりにやってくる」と彼はいい、そして、彼は続ける。「彼らは金をもらったら、さっさと逃げるだけだ」。

確かに、月給60ドルでアフガニスタンにやってくるエンジニアはいないだろう。最低でも、その100倍、いや保険やらなんやらを入れたら、国際社会から「援助」にやってくるエンジニアのコストは一月当たりアフガン人の200倍は超えるだろう(日本からやってくる「専門家」ならそれどころじゃない)。これを高いと見るか、妥当と見るかは、国際社会からやってくる「援助ワーカー」の質と密接に関わるだろう。つまり、アフガン人の200倍の質(and/or 量)の仕事をやってくれるなら、月12000ドルのコストは高くはない。しかし、せいぜい10倍くらいの質や量の仕事をやってくれるくらいなら、貴重な援助のお金をそんな「援助ワーカー」に使う必要があるだろうか、ということになる。そして、彼の憤懣やるかたないところはまさにそこにあるのだろう。アフガン人の質の何倍かなんて議論するどころか、国際社会からやってくる「援助ワーカー」はアフガニスタンに関して無知まるだし、まったくろくでもないプロジェクトをしていると言いたいのだと思う。

さて、これは事実だろうか?僕はアフガン人ではないので、判断に自信がない。しかし、僕の目で見るだけで、なんでこんなバカなプロジェクトをやっているんだろうというような例は枚挙にいとまがないというのは残念ながら事実だ。それがアフガン人から見てもそう見えるのか、アフガン人から見たら非常にいいものに見えるのかはもちろん分からない。

この後、このアフガン人記者は精力的に国際社会側を取材している。EU、アメリカ、日本、ドイツの現地代表者に当たる人をインタビューして、彼らの話をほとんどコメント抜きで載せているのだが、どうも反駁として強力なものにはなっていないように思う。ここは誤解を招いて外交問題になるといけないので、そのまま載せておこう。

■John Myers, director general of the European Commission's humanitarian aid organization, ECHO:
"Whether or not all of the schemes we have undertaken are successful or not I cannot say but we will carry on until the government is in a position to take over. One of the major problems we have is that we cannot force NGOs into areas where there is no security."

■Patrick Fine, mission director of US Agency for International Development:
"In general terms, we are satisfied that they carry out their functions properly. We are constantly evaluating their work."

■Norihiro Okuda, Japan's ambassador to Afghanistan:
"We are very pleased with what has been achieved and at how our contributions are used," he said. "But there is still so much more to be done."

■Mirco Kreibich, the first secretary for development, cooperation and humanitarian Aid at the German embassy:
"And how successful are these projects? Twenty years of war has left Afghanistan with much to rebuild and I cannot say that everything we attempt will be guaranteed one hundred per cent success,"
"But we have to keep on trying, don't we?"

挑戦し続けるしかない、っていう文句はカッコイイのだけど、やめた方がいいってこともあるかもしれないではないか、と思うのはひねくれすぎだろうか。

No comments: