一応質問に答えるべく考えてみたけど、よう分かりません。
どういう用途に使うか、どういうOS環境か、使うコンピュータは一つに決まってるのか複数なのか、自分のコンピュータなのか不特定多数の人が使うコンピュータなのか、等などいろんな条件の組み合わせで何がよいのか悩ましくなってくる。
ちょっとだけ条件をしぼって、かつ僕の個人的な要望を満たせるように考えると、
1. Windows だけ使う場合:
第一位:Lunascape(当確)
第二位:Chrome
第三位:Firefox組(Flock/Wyzo/Firefox/Seamonky/Sunbird)のどれか。一つを選ぶとすると、Flockになる。
Lunascapeを見つけるまでは、職場ではIE+Chrome、家ではIE+Chrome+Firefoxという組み合わせでしのいでいた。ChromeかFirefoxのどちらか一つだけでほとんど問題ないと思うけれど、どうしても解決できない問題が一つあった。それはデンマークの或る銀行のインターネットバンキングがIEしか受け付けないということでした。アメリカと日本にある銀行のインターネットバンキングはどのブラウザでも大丈夫なのに、このデンマークの銀行のサイトはにっちもさっちもいかない。日常のすべての銀行業務をインターネットバンキングで行うというのが前提になっているような国なのに、IE限定というのは実にアホげている。あまりに頭にきて夜中にこの銀行に電話してIT担当者と協議に及んだことがあるが、どうやらこの銀行のインターネット
バンキングのセキュリティが、小さなソフトをこちら側に送りこんで、それをこっちのブラウザに植え付けるというシステムになっているらしく、それでその小さなセキュリティソフトがIEにしか対応していないということらしい。
というわけで、IEを使っているといっても、ほぼ空っぽでこの銀行のサイトだけがブックマークしてあり、ホームページに指定していた。このサイト一つのためだけにIEは存在していたのでした。
で、三種類のエンジンが使えるLunascape導入後、デフォルト・エンジンはGeckoにしたのだけど、その後に、おそるおそるTridentに変えて、このデンマークの銀行のサイトに行ってみた。なんとちゃんとインターネットバンキングが使える!これは便利です。もう一つのブラウザですべての用を足すことができる。サイトごとにエンジンを指定しておくと、勝手に切り替えてくれるという便利な機能もある。そして、何よりすべての動きがとてもきびきびして速い。すべてのコンピュータでWindowsしか使わないのなら、Lunascapeの圧勝。
哀しいのは、LunascapeがWindowsにしか対応していないということ。なんとかしてほしいものだ。
2. Mac OSXだけ使う場合:
第一位:Safari(当確)
Caminoを使ったことがないので比較できないけど、Safariがあまりによくできているので、他を探す必要が見つからない。
3. Linuxだけ使う場合:
第一位:?
ソフトの倉庫みたいなところをのぞいてみると、Linux用にはテキストベースのブラウザというのがたくさんある。LinuxでもFirefoxに人気があるようだけど、きっと他にも鋭いものがあるのだろう。いくつか試したけど、みんな共通して速かった。Chromium, Epiphany, 風博士、Midori, arora, Konqueror, Opera, Firefoxの七つの中では、aroraに最近肩入れしている。それにしても、Chromumがまだstableでないのと、Lunascapeがないのが痛い。
4. WindowsとMac OSXを使う場合:
第一位:Safari(当確)
SafariはWindowsでも実に快調。
5. WindowsとLinuxを使う場合:
第一位:Opera(暫定政権)
このケースではほとんどの場合、Firefox(もしくはその仲間、Flock, Wyzo, Seamonky, Sunbirdなど)だと思うが、僕は何十個もAdd-onsを使わないので、あまりFirefoxの恩恵を感じない。Operaのシンクロ機能はメモまでシンクロしてくれるのでとても重宝している。いろんな機能がintegrateされてデザインがシンプルなのが気に入っている。
6. Mac OSXとLinuxを使う場合:
第一位:Opera(強いて選ぶなら)
ブラウザの統一となると、Operaか、Firefox組のどれかという選択肢にMacユーザーは苦々しい思いをするような気がする。その二つなら僕ならOperaを選ぶ。結局一つに絞らず、MacではSafariとLinuxではFirefox、というような使い方になるのだろうな。
5. WindowsとMac OSXとLinuxを使う場合:
第一位:Opera(暫定政権)
今気になっているのは再びArora。まだLinuxでしか試していないので、よく分からないが、Aroraのサイトにはこんなことが書いてある。
Arora is a simple cross platform web browser... It has a small code base and loads of fun to hack on. Benjamin Meyer originally created as a demo for Qt to help test the QtWebKit component and find API issues and bugs before the release. An very old version can still be found in Qt's source code in the demo/browser directory. Arora works on Linux, OS X, Windows, FreeBSD, and embedded Linux using Qt Embedded and anywhere Qt does...
AroraがSafariのベースだったのだろうか。そしてChromiumプロジェクトとの関係やいかに?これは期待してしまう。
Saturday, May 30, 2009
Sunday, May 24, 2009
Wyzoというブラウザ
Firefox(とFlock)にさんざんお仕置きを加えて少しは身軽になったような気がするが、FirefoxもFlockも、Lunascape や、Chrome や、Safariや、Operaに比べるとやはり重くるしい。なんてことを思いながら、ウェブをうろうろしていたら、Wyzo というブラウザに遭遇した。中身はFlockと同じでFirefoxなのだが、ちょろちょろと手が加えてあるらしい。FlockはSocial Web Browserと自称していたが、WyzoはThe Media Browser という売り込みだ。
ダウンロードが10倍速いとか、BitTorrent内蔵とか(Linuxのdistroなら普通にソフトが入ってくるが、Windowsでは面倒くさいらしい)、いろいろ特色を打ち出そうとしているが、その一つにCoolirisアドオンがデフォルトってのもある。Firefoxで大人気のアドオンを予め入っているってことだが、その他にもFirefoxユーザの研究をしてえーとこ取りをしたような気配があるので(Flockもまさにそうですが)、Firefoxファンには便利なブラウザ候補になりそう。
まだLinux版は開発中ということなので、とりあえずWindows上にダウンロードしてみた。Firefox/Flockと同じチューニングをして少し使ってみるつもりだが、Lunascape 5 を打ち負かす勢いがあるかどうか・・・。
Coolirisってこんなやつ(↓)。
Sunday, May 17, 2009
Flock よりも LUNASCAPE
ほんの少し前にFlcokで大騒ぎしたところで、なんなんですが、LUNASCAPEというブラウザーを何気に試してみて、あっさり転向しました。これはいいものができたものだ。
1.あのChrome よりも速い。
2.Firefox/Fock 及びInternet Explorer のプラグインが使えるらしい。
3.Operaのような使い勝手がよくカッコいいデザイン。
まさに各ブラウザーのエートコ取りをしたようなブラウザーだなと思ったら、ほんとにエートコ取りをしているのだ。なんと、これはTriple Engine Browser なのだそうだ。ブラウザーというソフトは、ネットを通してはるかかなたからやってきたコードを画面に表示する、レンダリングという行為を律儀に延々とやっているわけですが、このレンダリング係をエンジンと呼ぶと、エンジンには何種類かあって、それによってブラウザーのスピードというのは変わってくる。
そんなちょっとした違いにぐちゃぐちゃ文句をつけて競争をするのはおかしいという意見もあるのだけど、このちょっとした違いは実はとても大きな違いだという意見もあってウェブ上では議論されているけど、これに関してはとりあえず、ここで僕は後者に一票を投じておく。
下のグラフはベンチマークテストの一つだけど、LUNASCAPEは三種類のエンジンでテストされている。実際使ってみたが、クリック一つでエンジンが切り替わる。しかも便利なのは自分が見るウェブサイトごとに違うエンジンを指定しておくと勝手にエンジンを変えて見せてくれる。これはIEでないとうまく表示できないサイトとか、Firefoxでないとどもいかんみたいなサイトを見る必要がある場合は非常に便利だと思う。ちなみに、
もしくはのエンジンはGecko、のエンジンはTrident、そしてとのエンジンはWebKitだそうだ。
このグラフを見ると、IEのまったり感がよく出ている。しかし、はいったいどうしたのだ。世界一速いと自称しているので一度テストしてみようと思っていたが、ベッタですか。
EeePCを使う時は、画面が小さいので、とくに縦が短いのでツールバーやらなんやらいっぱいあると、ますます不利な環境になってくる。そういう人にはこのLUNASCAPEは結構便利な機能がついている。数々のツールバーやらなんやらが消えてディスプレイ全体が使える。マウスオーバーで簡単に元に戻すことができる。何を言っているのか分からなくなってきたので、下に写真を貼って以下省略。
今のところLUNASCAPEはWindowsにしか対応していない。Windowsユーザーには朗報ですねえ。16GBしかないSSDを使った、僕の小さく非力なEeePCのWindowsXP上には、IE, Firefox, Flock, Chrome, Safariと5つのブラウザーがひしめき、その裏面にさらに小さな8GBのSDHCにLinuxを入れ、Firefox, Flock, Epiphany, 風博士, Chromium の5つのブラウザーがわーわー言っている。こんな小さなPCに計10個もブラウザーを入れるはめになったのは、どれもこれも気に入らないところが出てくるからなのだが、とりあえずWindowsにはLUNASCAPEで落ち着けそうな気がする。
早くLinux版も出して欲しいが、その前にWindowsの世界で覇権を確立してほしいものだ。これはかなり有望だと思う。日本製だというのは驚いた。ここは一つ世界に果敢に打って出てほしい。というか、こういういいものは沈没してほしくないなあ。Windowsユーザーの皆さん、これ試してみましょう!
1.あのChrome よりも速い。
2.Firefox/Fock 及びInternet Explorer のプラグインが使えるらしい。
3.Operaのような使い勝手がよくカッコいいデザイン。
まさに各ブラウザーのエートコ取りをしたようなブラウザーだなと思ったら、ほんとにエートコ取りをしているのだ。なんと、これはTriple Engine Browser なのだそうだ。ブラウザーというソフトは、ネットを通してはるかかなたからやってきたコードを画面に表示する、レンダリングという行為を律儀に延々とやっているわけですが、このレンダリング係をエンジンと呼ぶと、エンジンには何種類かあって、それによってブラウザーのスピードというのは変わってくる。
そんなちょっとした違いにぐちゃぐちゃ文句をつけて競争をするのはおかしいという意見もあるのだけど、このちょっとした違いは実はとても大きな違いだという意見もあってウェブ上では議論されているけど、これに関してはとりあえず、ここで僕は後者に一票を投じておく。
下のグラフはベンチマークテストの一つだけど、LUNASCAPEは三種類のエンジンでテストされている。実際使ってみたが、クリック一つでエンジンが切り替わる。しかも便利なのは自分が見るウェブサイトごとに違うエンジンを指定しておくと勝手にエンジンを変えて見せてくれる。これはIEでないとうまく表示できないサイトとか、Firefoxでないとどもいかんみたいなサイトを見る必要がある場合は非常に便利だと思う。ちなみに、
もしくはのエンジンはGecko、のエンジンはTrident、そしてとのエンジンはWebKitだそうだ。
このグラフを見ると、IEのまったり感がよく出ている。しかし、はいったいどうしたのだ。世界一速いと自称しているので一度テストしてみようと思っていたが、ベッタですか。
EeePCを使う時は、画面が小さいので、とくに縦が短いのでツールバーやらなんやらいっぱいあると、ますます不利な環境になってくる。そういう人にはこのLUNASCAPEは結構便利な機能がついている。数々のツールバーやらなんやらが消えてディスプレイ全体が使える。マウスオーバーで簡単に元に戻すことができる。何を言っているのか分からなくなってきたので、下に写真を貼って以下省略。
今のところLUNASCAPEはWindowsにしか対応していない。Windowsユーザーには朗報ですねえ。16GBしかないSSDを使った、僕の小さく非力なEeePCのWindowsXP上には、IE, Firefox, Flock, Chrome, Safariと5つのブラウザーがひしめき、その裏面にさらに小さな8GBのSDHCにLinuxを入れ、Firefox, Flock, Epiphany, 風博士, Chromium の5つのブラウザーがわーわー言っている。こんな小さなPCに計10個もブラウザーを入れるはめになったのは、どれもこれも気に入らないところが出てくるからなのだが、とりあえずWindowsにはLUNASCAPEで落ち着けそうな気がする。
早くLinux版も出して欲しいが、その前にWindowsの世界で覇権を確立してほしいものだ。これはかなり有望だと思う。日本製だというのは驚いた。ここは一つ世界に果敢に打って出てほしい。というか、こういういいものは沈没してほしくないなあ。Windowsユーザーの皆さん、これ試してみましょう!
Wednesday, May 13, 2009
Lisa DeBenedicts
三夜連続音楽編になってしまいましたが、Lisa DeBenedictis についてこんな記事が http://download.magnatune.com/artists/debenedictis に載っていた。実にいい感じの音と歌ですね。
Lisa DeBenedictis began piano lessons at an early age and flirted with the idea of being a concert pianist. After years of practice and study, she decided she would rather learn guitar and play in a rock band.
She dropped out of music school, taught herself guitar and formed her first band in 1999, a rock duo called "Ring of Nine" which mainly played Concrete Blonde covers in New England coffee joints. Since 2001, she has also been one half of the California Avant Rock duo "DirtyDirtyRockStar." In addition to writing songs, Lisa composes instrumental music for film.
Lisa's solo music is fresh, original, and gorgeous. Her songs have an ethereal quality that will take you to another world.
A "one-woman operation," Lisa plays a variety of instruments including piano, guitar, keyboard, violin, oboe, and mandolin. She is the sole writer, performer, and producer of all her music.
With smart lyrics and fresh, interesting arrangements, she has earned comparisons to artists such as Tori Amos, Sarah McLachlan, Annie Lennox, and Aimee Mann.
Tigers by Lisa DeBenedictis
Lisa DeBenedictis began piano lessons at an early age and flirted with the idea of being a concert pianist. After years of practice and study, she decided she would rather learn guitar and play in a rock band.
She dropped out of music school, taught herself guitar and formed her first band in 1999, a rock duo called "Ring of Nine" which mainly played Concrete Blonde covers in New England coffee joints. Since 2001, she has also been one half of the California Avant Rock duo "DirtyDirtyRockStar." In addition to writing songs, Lisa composes instrumental music for film.
Lisa's solo music is fresh, original, and gorgeous. Her songs have an ethereal quality that will take you to another world.
A "one-woman operation," Lisa plays a variety of instruments including piano, guitar, keyboard, violin, oboe, and mandolin. She is the sole writer, performer, and producer of all her music.
With smart lyrics and fresh, interesting arrangements, she has earned comparisons to artists such as Tori Amos, Sarah McLachlan, Annie Lennox, and Aimee Mann.
Tigers by Lisa DeBenedictis
Tuesday, May 12, 2009
Monday, May 11, 2009
Blind Divine をダウンロードした
最近、なぜCDを買わないのだと妻に訊問されたことがある。「そ、それはぁ、CD屋さんに行くよりぃ、ダウンロードした方が簡単だしぃ、安いしぃ・・・」、このへんでとんでもない間違いをしてしまったことに気がついたがもう遅い。気がつくのはいつも遅い。一秒遅い。妻はコンピュータが嫌いなのだ。コンピュータが嫌いというより、人がコンピュータに人生を乗っ取られるのを嫌悪しているのだ。そんなことはない、なんて言い始めても形勢は圧倒的に不利だ。コンピュータに向かっている時間を考えてみよう。かつてのそんな時間はすべてコンピュータのない時間だったのだ。確実に事実として人間はコンピュータに人生を削られていると言ってもよいかもしれない。しかし、今から何か打つ手があるだろうか。
LinuxのOSをインストールすると音楽や映像関係のソフトがごっそり付いてくる。もちろんみんな無料だし、XBMC や Boxee のようになんか勝手に先の方を走っているような次世代 Music Center のようなものもあるが、僕の非力なコンピュータでは、こういうのはあまり具合がよくないので、もっとこじんまりとしたのを使っている。いろいろ変えてみたが、今はRhythmbox 0.12.0つうのを使う。
こういうソフトにはたいてい last.fm, Jamendo, Magnatune なんかの音楽配信サービスがついている。なんにも払わなくてもどんどん音楽が流れてくるので楽なもんだ。別に買ってみようなんてことは考えたことなかった。
しかし、今日、今まで触っていなかった Magnatune をちょっと触ってみて気が変わった。なんだかいい音楽が流れているがアーティスト名を見ても一人も知らない。なんなのだろうか、Magnature とは?
We work directly with independent musicians world-wide to give you downloads of MP3s and perfect-quality WAV files. We never work with major labels, and our musicians always get 50%. You can listen to every album in its entirety before buying or becoming a member.
ということだ。なかなかいいではないか。そしてその中にとてもいいのもある。
しばらく聴いていて、一つ気になるミュージシャンが出てきた。Blind Divine という。Ambient 志向とPop志向の中間くらいの音というところか。とても聞きやすい。聴いている人の頭に優しい。
というわけで、いつも無料でインターネットから流しっぱなしにしてもよいのだけど、ダウンロードして買うことにした。CD一枚の値段を見ると、$8。やすっ。Download Member になると、何枚でもダウンロードし放題なので、もっと安い。会費は月20ドルくらい。「たいていの人は15ドルから40ドル払ってますから、自分で決めてください」だと。売上の半分はミュージシャンに行くのだから、「まっこれでもうまいもの食ってくれ」的気分で毎月20ドル払うことにした。月1000円でうまいものはないか。
Magnatune内のBlind Divine のページへ行けば、無料で聴けます。
http://magnatune.com/artists/blind_divine
Devouring The Beautiful by Blind Divine
たまには静かな一時をもちたい、が少し音も欲しいって人には最適もんかもしれない。
Sunday, May 10, 2009
Comedian-in-Cheif
日本でも政治家がとばすジョークというのはテレビが好んで流すが、ほんとに世間がおもしろいと思うようなジョークがその中にどれくらいあるのか甚だ疑問だ。おもしろくもなんともないと思うことがほとんどだっだように記憶している。何一つ思い出すようなものがないのがそのいい証拠かもしれない。
不気味なのは、そういうおもしろくもなんともないジョークをとばしている政治家を囲んでいる人たち、そのビデオを流すテレビに出ている人たち、みんな一様におもしろがっていることだ。そんな政治家が軽妙洒脱な話術でマスコミを煙に巻くやり手、とかなんとか評価されたりする(うげっ)。ほんとにそんなに笑えるほどおもしろいのだろうか。そういうのを見ると、何も分からず笑えないのは世界で一人だけなのだろうかと心配になってくる。
ほんとにおもしろくないから笑えない、無理に笑おうとすると、泣きそうになってしまう。みんなが笑っているのに一人笑わないというのは孤独だ。
Comedian-in-Chief というのは、Commander-in-Chief(国家の軍の最高司令官)をもじってるのだが、この言葉がテレビでもネットでもこの1、2日ほど使われ倒している。5月9日にオバマ大統領が White House Correspondents' Dinner で行ったスピーチのことなのだが、これが抱腹絶倒もの、プロのコメディアン以上におもしろかったのだ。最後には何気に話を渋い方向に持っていってしめる。うまいわ。CNNで何度も見て何度も笑った。久しぶりにゲラゲラ笑った気がする。Youtube に行ってとってきた。そのうち、和訳も出るんじゃないだろうか。下に張っとく。
不気味なのは、そういうおもしろくもなんともないジョークをとばしている政治家を囲んでいる人たち、そのビデオを流すテレビに出ている人たち、みんな一様におもしろがっていることだ。そんな政治家が軽妙洒脱な話術でマスコミを煙に巻くやり手、とかなんとか評価されたりする(うげっ)。ほんとにそんなに笑えるほどおもしろいのだろうか。そういうのを見ると、何も分からず笑えないのは世界で一人だけなのだろうかと心配になってくる。
ほんとにおもしろくないから笑えない、無理に笑おうとすると、泣きそうになってしまう。みんなが笑っているのに一人笑わないというのは孤独だ。
Comedian-in-Chief というのは、Commander-in-Chief(国家の軍の最高司令官)をもじってるのだが、この言葉がテレビでもネットでもこの1、2日ほど使われ倒している。5月9日にオバマ大統領が White House Correspondents' Dinner で行ったスピーチのことなのだが、これが抱腹絶倒もの、プロのコメディアン以上におもしろかったのだ。最後には何気に話を渋い方向に持っていってしめる。うまいわ。CNNで何度も見て何度も笑った。久しぶりにゲラゲラ笑った気がする。Youtube に行ってとってきた。そのうち、和訳も出るんじゃないだろうか。下に張っとく。
Saturday, May 09, 2009
ゴミを運ぶアホ
また引越しの季節がやって来た。
生まれてから今までに何回引越ししたか数えてみたら、ちょうど30回だった。居所は大阪が13ヶ所、東京が3ヶ所、国外が14ヶ所だった。滞在期間が三カ月未満くらいの短いところを入れると、国外はあと5、6ヶ所の追加になるだろう。
生涯平均引越し回数というのはどれくらいなのだろう。ちょっと多いような気がするがいかがなもんか。
コペンハーゲンに引越してきたのは2007年の夏だから、ちょっとペース的には速い。一度も開けていないダンボール箱が僕の部屋にはまだ山積みになっている。移動は7月末か8月初めをターゲットにしているので、この際すべての箱を開けて徹底的に捨てる覚悟でいるのだが、そんな覚悟は過去20年くらいずっとしているので、どうなるか分からない。
冬に帰国している時にゴミの中に住んでいるおばあさんをいびるTV番組を見たが、僕にはあのおばあさんの気持ちがよく分かる。なんでも重要に見えてきて、捨てられないのだ。この傾向は歳をとるにつれ高まってきた。記憶力の急速な減退と関係があるのではないかとふんでいる。単に心理的なことだが、なんでも頭の中にいれておけた頃の余裕がどんどんなくなり、その代わりものを置いておくことで忘却を補っているような気分になっているのではないだろうか。もちろん現実には身の回りをものだらけにすることで事態はさらに悪化する。情報処理がますます困難になっていくだけのことだ。それでもやめられない。やがてゴミの中に住むおじいさんとしてテレビに出る所存だ。
今の家の処理、次の家探し、子供の学校さがし、運送の手配、その他もろもろの手続き、全部が一度に頭に出てこない。2年前に作った表がどこかにあるはずだが、それもなかなか出てこない。実に面倒くさい。世の中にこんな嫌な作業が他にあるだろうか。なのにどうしてこんなに引越しするのか。地球上のある地点から別のある地点へゴミを運ぶ、そしてストレスを思いっきり溜める。アホではないか。
生まれてから今までに何回引越ししたか数えてみたら、ちょうど30回だった。居所は大阪が13ヶ所、東京が3ヶ所、国外が14ヶ所だった。滞在期間が三カ月未満くらいの短いところを入れると、国外はあと5、6ヶ所の追加になるだろう。
生涯平均引越し回数というのはどれくらいなのだろう。ちょっと多いような気がするがいかがなもんか。
コペンハーゲンに引越してきたのは2007年の夏だから、ちょっとペース的には速い。一度も開けていないダンボール箱が僕の部屋にはまだ山積みになっている。移動は7月末か8月初めをターゲットにしているので、この際すべての箱を開けて徹底的に捨てる覚悟でいるのだが、そんな覚悟は過去20年くらいずっとしているので、どうなるか分からない。
冬に帰国している時にゴミの中に住んでいるおばあさんをいびるTV番組を見たが、僕にはあのおばあさんの気持ちがよく分かる。なんでも重要に見えてきて、捨てられないのだ。この傾向は歳をとるにつれ高まってきた。記憶力の急速な減退と関係があるのではないかとふんでいる。単に心理的なことだが、なんでも頭の中にいれておけた頃の余裕がどんどんなくなり、その代わりものを置いておくことで忘却を補っているような気分になっているのではないだろうか。もちろん現実には身の回りをものだらけにすることで事態はさらに悪化する。情報処理がますます困難になっていくだけのことだ。それでもやめられない。やがてゴミの中に住むおじいさんとしてテレビに出る所存だ。
今の家の処理、次の家探し、子供の学校さがし、運送の手配、その他もろもろの手続き、全部が一度に頭に出てこない。2年前に作った表がどこかにあるはずだが、それもなかなか出てこない。実に面倒くさい。世の中にこんな嫌な作業が他にあるだろうか。なのにどうしてこんなに引越しするのか。地球上のある地点から別のある地点へゴミを運ぶ、そしてストレスを思いっきり溜める。アホではないか。
Sunday, May 03, 2009
ピアノ
たぶん読んでからもう1週間か2週間経っていると思うのだが、まだ身体の中にフジコというピアニストの存在が残っている。ピアニストなのだから、音を聴いたことあるのかというと一度もない。本を読んだだけなのだ。
日本では、「今は」ものすごく有名人らしいので、いまさら、へーなんて感想を書いているのは相当にまぬけのようだ。全然知らなかったので、ネットを見てみたら、ほとんと信仰からおきまりのバッシングまでいろいろとり揃う。
アマゾンを見るとこんな感じ。「心に染みる繊細な音色の陰には、劇的な半生があった—。スウェーデン人の父と日本人ピアニストの母のもと、ベルリンで生を受けたフジコ。母の厳しいレッスンに耐えた少女時代、貧しいベルリン留学生活、音楽家バーンスタインとの出会い、そして聴力の喪失という悲劇。苦難をやりすごし、自分を見失わず、時を待ち…どんな時もフジコはピアノを弾き続けた。勇気づけられる自伝。」
う~む、これだけで財布を、いや本を開くかどうか難しいところだ。僕は魔法の編集者ショーコさんが送ってくれなかったら、きっと一生知らずに通り過ぎていたと思う。
たぶんピアニストとして絶頂期であるべき時期に彼女はpersonal な世界で過ごした。そうやって人生のほとんどが過ぎていく。本はとても短いものだ。長かった彼女のドイツでの生活部分はほんの少ししか分からないが、いくつかのエピソードを読むだけで、書かれていないことの大きさにばびるしかない。すごい人生を送った人だ。
ピアノの技術的なことは知らないが、僕にはしみた。
『フジコ・ヘミング 魂のピアニスト』 (新潮文庫)
フジコ ヘミング (著), Fuzjko Hemming (原著)
価格:¥ 500
日本では、「今は」ものすごく有名人らしいので、いまさら、へーなんて感想を書いているのは相当にまぬけのようだ。全然知らなかったので、ネットを見てみたら、ほとんと信仰からおきまりのバッシングまでいろいろとり揃う。
アマゾンを見るとこんな感じ。「心に染みる繊細な音色の陰には、劇的な半生があった—。スウェーデン人の父と日本人ピアニストの母のもと、ベルリンで生を受けたフジコ。母の厳しいレッスンに耐えた少女時代、貧しいベルリン留学生活、音楽家バーンスタインとの出会い、そして聴力の喪失という悲劇。苦難をやりすごし、自分を見失わず、時を待ち…どんな時もフジコはピアノを弾き続けた。勇気づけられる自伝。」
う~む、これだけで財布を、いや本を開くかどうか難しいところだ。僕は魔法の編集者ショーコさんが送ってくれなかったら、きっと一生知らずに通り過ぎていたと思う。
たぶんピアニストとして絶頂期であるべき時期に彼女はpersonal な世界で過ごした。そうやって人生のほとんどが過ぎていく。本はとても短いものだ。長かった彼女のドイツでの生活部分はほんの少ししか分からないが、いくつかのエピソードを読むだけで、書かれていないことの大きさにばびるしかない。すごい人生を送った人だ。
ピアノの技術的なことは知らないが、僕にはしみた。
『フジコ・ヘミング 魂のピアニスト』 (新潮文庫)
フジコ ヘミング (著), Fuzjko Hemming (原著)
価格:¥ 500
Saturday, May 02, 2009
Friday, May 01, 2009
寝ぼけて・・・
就業時間(というのが正確に何時から何時までなのか定かではないのだが)の終わりが近づくとNYから電話がかかってくる。6時間の時差があるので、こっちはもうやる気が失せかけ、むこうはまだやる気にならない、ちょっと素敵な組み合わせ。
ベッドに倒れこんだ人とまだ寝ぼけている人の会話を想像するとよいかもしれない。これ以上に不効率な会話ができる可能性のある組み合わせは新婚旅行から帰ってきて成田に着いたばっかりの夫婦くらいだろう。
なんでこんな日に働かないといけないんだと、旧社会主義国家出身の同僚は電話のむこうで憤っていた。5月1日は1年で一番大切な日だったのにと言っていた。なるほど、そういうものなのだ。労働者の日だもんな。
旧ソ連に属していた国とか、その回りの社会主義国から来ている人と話していると、冷戦時代に一度くらい東側ブロックに行っておきたかったものだとよく思う。”腐敗した”西側世界とはまったくの別世界が存在していたわけで実に興味深い。おもしろいことに、その当時を全面擁護するガチガチの共産主義者のような人には出会ったことがないが、その当時の社会システムを全否定する人にも出会ったことがない。どうやら、”悪の帝国”ではなかったらしい。
デンマークに住んでいるのだから、出会うのはヨーロッパの人が圧倒的に多いわけだが、ヨーロッパといってもなかなか広く、多様だ。西ヨーロッパと東ヨーロッパという分け方はあまりに粗雑だけど、便宜上そう分けて話すと、西ヨーロッパ人と日本人がほんとに心の底から溶け合うなんてことはまず永久にないのではないかと思う。どうしようもなく、根本的に違うところが精神の奥深くにあり、この溝は埋まるものではないのだろう。
といっても、普通に人間付き合いするにあたって、すべての人と心が溶け合う必要は毛頭ないわけでプラクティカルには問題ないとも思う。
しかし、それに比べて東ヨーロッパの人にはどうも裸感が湧き上がってきて、すぐに懐に入り合う関係になる。アジア系がもっている「ねっとり入ってきますよ」って感覚を彼らは自然に持っているのだ。だから、ルーマニアやブルガリアやアルバニアやボスニアやアゼルバイジャンやアルメニアやタジキスタンなんかの人とは、素の自分で話しているなと思う。
労働者の日を剥奪された彼といかにして世界を救うかについて2秒くらい話して、あと59分くらい、いかにして自分たちを救うかの話に専念して、まだこの世に救いはないので、飲みにいこうという結論に達した。
そんなアホ会話のあと、ぼーっと放心しながら、足を交互に前後ろに動かして、オフィスから家までひたすら前進していたら、あれっ、5月1日?聞き覚えのある日付。そうだ、ゴールデンウイークというものが日本では始まっているのではないか。
僕はもう取れる休みを使いまくったのでほとんど永久奴隷状態だ。次の手術をする休暇が足りないと、今日担当者が親切にも教えてくれた。
この右肩、やはり固まってる。フィジオでは無理なんだ。一回350クローネ(6200円)ってぼったくりのような気もするがデンマークの相場かもしれない。いずれにしろ、これ続けても治りそうにない。
ベッドに倒れこんだ人とまだ寝ぼけている人の会話を想像するとよいかもしれない。これ以上に不効率な会話ができる可能性のある組み合わせは新婚旅行から帰ってきて成田に着いたばっかりの夫婦くらいだろう。
なんでこんな日に働かないといけないんだと、旧社会主義国家出身の同僚は電話のむこうで憤っていた。5月1日は1年で一番大切な日だったのにと言っていた。なるほど、そういうものなのだ。労働者の日だもんな。
旧ソ連に属していた国とか、その回りの社会主義国から来ている人と話していると、冷戦時代に一度くらい東側ブロックに行っておきたかったものだとよく思う。”腐敗した”西側世界とはまったくの別世界が存在していたわけで実に興味深い。おもしろいことに、その当時を全面擁護するガチガチの共産主義者のような人には出会ったことがないが、その当時の社会システムを全否定する人にも出会ったことがない。どうやら、”悪の帝国”ではなかったらしい。
デンマークに住んでいるのだから、出会うのはヨーロッパの人が圧倒的に多いわけだが、ヨーロッパといってもなかなか広く、多様だ。西ヨーロッパと東ヨーロッパという分け方はあまりに粗雑だけど、便宜上そう分けて話すと、西ヨーロッパ人と日本人がほんとに心の底から溶け合うなんてことはまず永久にないのではないかと思う。どうしようもなく、根本的に違うところが精神の奥深くにあり、この溝は埋まるものではないのだろう。
といっても、普通に人間付き合いするにあたって、すべての人と心が溶け合う必要は毛頭ないわけでプラクティカルには問題ないとも思う。
しかし、それに比べて東ヨーロッパの人にはどうも裸感が湧き上がってきて、すぐに懐に入り合う関係になる。アジア系がもっている「ねっとり入ってきますよ」って感覚を彼らは自然に持っているのだ。だから、ルーマニアやブルガリアやアルバニアやボスニアやアゼルバイジャンやアルメニアやタジキスタンなんかの人とは、素の自分で話しているなと思う。
労働者の日を剥奪された彼といかにして世界を救うかについて2秒くらい話して、あと59分くらい、いかにして自分たちを救うかの話に専念して、まだこの世に救いはないので、飲みにいこうという結論に達した。
そんなアホ会話のあと、ぼーっと放心しながら、足を交互に前後ろに動かして、オフィスから家までひたすら前進していたら、あれっ、5月1日?聞き覚えのある日付。そうだ、ゴールデンウイークというものが日本では始まっているのではないか。
僕はもう取れる休みを使いまくったのでほとんど永久奴隷状態だ。次の手術をする休暇が足りないと、今日担当者が親切にも教えてくれた。
この右肩、やはり固まってる。フィジオでは無理なんだ。一回350クローネ(6200円)ってぼったくりのような気もするがデンマークの相場かもしれない。いずれにしろ、これ続けても治りそうにない。
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