Sunday, May 03, 2009

ピアノ

たぶん読んでからもう1週間か2週間経っていると思うのだが、まだ身体の中にフジコというピアニストの存在が残っている。ピアニストなのだから、音を聴いたことあるのかというと一度もない。本を読んだだけなのだ。
日本では、「今は」ものすごく有名人らしいので、いまさら、へーなんて感想を書いているのは相当にまぬけのようだ。全然知らなかったので、ネットを見てみたら、ほとんと信仰からおきまりのバッシングまでいろいろとり揃う。

アマゾンを見るとこんな感じ。「心に染みる繊細な音色の陰には、劇的な半生があった—。スウェーデン人の父と日本人ピアニストの母のもと、ベルリンで生を受けたフジコ。母の厳しいレッスンに耐えた少女時代、貧しいベルリン留学生活、音楽家バーンスタインとの出会い、そして聴力の喪失という悲劇。苦難をやりすごし、自分を見失わず、時を待ち…どんな時もフジコはピアノを弾き続けた。勇気づけられる自伝。」

う~む、これだけで財布を、いや本を開くかどうか難しいところだ。僕は魔法の編集者ショーコさんが送ってくれなかったら、きっと一生知らずに通り過ぎていたと思う。

たぶんピアニストとして絶頂期であるべき時期に彼女はpersonal な世界で過ごした。そうやって人生のほとんどが過ぎていく。本はとても短いものだ。長かった彼女のドイツでの生活部分はほんの少ししか分からないが、いくつかのエピソードを読むだけで、書かれていないことの大きさにばびるしかない。すごい人生を送った人だ。



ピアノの技術的なことは知らないが、僕にはしみた。

『フジコ・ヘミング 魂のピアニスト』 (新潮文庫)
フジコ ヘミング (著), Fuzjko Hemming (原著)
価格:¥ 500

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