Friday, November 23, 2007

Street

ノドの腫れがひかない。耳の奥まで痛い。もう二日間まったく外に出ていない。イソジンでうがいをしてるだけではダメだろうか。抗生剤が全部なくなってしまったのがいたい。帰国したら大量に仕入れてかえらないと。

ベッドの中でPCをひざの上に置いて仕事をしている。オフィスに行かなくてもあんまり変わらない。つまり、つまらないことをしているのだなあと思う。こんなことなら、ビーチ沿いの椰子の木陰でやっていてもいいのだ。

昨日の夜、V For Vendetta をまた見た。カブールで見た時は違法海賊版だったけど、今回は10月にNYに行った時に買ったホンモノ版。

やはり全面的にかっこいい。すべての台詞が実におもしろい。言葉の音の隅々まで配慮されている。いいかげんなところが一つもない。

最後にStreet Fighting Man 。ここでよくぞ使ってくれたと思う人も多いだろうな、これは。

ふつうの日常の生活の中でも、ここにはこの曲しかないと思うことが時々ある。自分の中の心象風景と現実が強固に合体してしまってるのだろう。

今はもうどうなったか分からないが、カブールにヘクマティヤールが木っ端微塵に壊した地域があった。そこにあった大きなストリートの両側にならぶ建物はことごとく奇怪な形の妖怪のようになって残っていた。9・11以前の、お祭り騒ぎのような事態が始まる前、そのストリートをランドクルーザーに乗って通るといつも頭の中でストーンズのSympathy For the Devil が流れ始めた。その頃は実際には音楽をかけることはできなかったのだが。

さて、お祭り騒ぎが始まってからのことだけど、2002年になってから数回そこを通ったことがある。頭の中に残っていたそのストリートはモノトーンの世界だったが、実際には趣味の悪い色をなぐりつけたように、その通りは少しずつ変わっていった。それがいいかどうかは別にして、何かが隠蔽されていくような気がした。

僕にとってのそのストリートがなくなってしまう前に、まだあまり人がいない夜明けにそのストリートをゆっくりと車で走って、Sympathy For the Devil を流しながら、ビデオに収めておきたいと思うようになった。そんな話を映像プロのゴトー・ケンジにしたことがあったが、彼は覚えているだろうか。

そんな映像はどこにも存在しないし、あのストリートももはや存在しないだろう。

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