Tuesday, May 03, 2005

レイチェル・ヤマガタ

ずっと前にも書いたと思うけど、レイチェル・ヤマガタはかなりいいと思う。一大ブレークしてもよさそうな気がするが、絶対しないとも思う。

デュカキスという名前の人が米大統領候補で、ものすごくいいところまで行ったことがあるけど、絶対に大統領にはなれないだろうと予測する人がいて、その根拠がデュカキスという名前が悪いということだったのを妙によく覚えている。

デュカキスというのはギリシャ系の名前らしく、そういう変な発音をしなければいけない名前の人は大統領に選ばれないという、笑ってしまうというか、真剣に聞いているとまったくバカバカしくなるような話だった。でも、小難しい解説よりも、ずっと信憑性が高い話に思えたものだ。

で、実際デュカキスは落選したわけだけど、落選してみるともちろん敗因分析みたいな話がまたいっそう小難しく出てくる中で、デュカキスが惜しいところで敗れたのは、選挙キャンペーン中にどこかで米軍を訪問し、そこでヘルメットをかぶったからだという話があった。

これは最近読んだブッシュものの本(どれか忘れた)にも書いてあったけど、ヘルメットとか帽子をかぶるというのは、よっぽど計算しつして演出しないと、どうしても間抜けに見えてしまうそうだ。デュカキスのヘルメットかぶりのパフォーマンスは完全に裏目に出て、全米にテレビ中継を通して、私は間抜けですと宣伝することになってしまったということだ。なんかこれも納得してしまえる。

僕もイラクの米軍の兵隊さんたちと話をしている時、これを着てみないか重いよとか言って渡された防弾チョッキみたいなものを着て、ついでだからこれもと言って渡されたヘルメットをかぶって撮った写真があるのだけど、これはもうどこの阿呆だ?としか言いようのない超マヌケな写真になってる。「コンバット」のサンダース軍曹のようにヘルメットをかぶってカッコよくなるには相当年季がいるのだ。

でも、名前とヘルメットでデュカキスはあと一歩のところで大統領になれなかった、と思うと、ほんの少し人生のつらいことも忘れることができるような気がするのが不思議だ。全然そんな効果ないってか?僕にだけあればいいのだ。

何を書こうとしていたかというと、レイチェル・ヤマガタはヤマガタが付いているかぎり絶対ブレークしないと僕は思ってしまうということだった。マライア・キャリーがマライア・サイトウだったり、カイリー・ミノーグがカイリー・ハシモトだったりしたら、通算数千万枚も売り飛ばすシンガーになっていたとはとても思えないのだけど。

僕がそんなこと言わなくても、レイチェル・ヤマガタを売り出さなければいけないプロデューサーなんかは、そういうことは百も承知だったのだろうと思う。ショービジネスの世界に生きてる人たちなんだから、そういうイメージみたいなものには十分に敏感だろう。

レイチェルさんがヤマガタというアイデンティティを維持したかったのか、プロデューサーが意外性を狙ったのか、あるいは会社側がセールスよりもPolitically Correctness に拘ったのか、全然分からないが、どこかになんらかの悩みは存在したのではないだろうか。

バカ売れしなくてもいいけど、レイチェル・ヤマガタさんには消滅しない程度に続けて欲しい。買っても損したとは思わないと思いますよ。みなさんも一枚いかがですか?眠れない夜なんかに最適です。Rachael Yamagata "Happenstance".

でも、レイチェル・ヤマガタさんに山形県の名誉知事になってもらうとか、山形県のテーマソングを作ってもらうとか、ミス山形になってもらうとか、レイチェル・ヤマガタ饅頭を作って山形名物として売り出すとか、そういうアイデアは却下した方がいいと思う。

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