Sunday, May 08, 2005

再び忘れるということ

昨日、10時過ぎくらいにゲストハウスの居間で、いつものようにぼんやりとテレビを見ていたら、ラースが入ってきて、「どこも行かないと思うけど、外に出ないようにって無線室から連絡があった」と伝えた。一応同じゲストハウスの住民みんなに連絡するようにと言われたのだろう。

「今頃から外には出ないけど、なんで?」と訊くと、「カブール市内で爆発が起こってるらしい」と、またいつものことだよといいたげな顔で言って、居間から出て行った。

確かに、どこそこで爆発があったとかどうとか、米兵が殺されたとか、そんなことは毎日どこかで起こってるし、だからどうしようと言っても何もすることがないし、結局、そういう情報が無意味なものと化していく。

爆発音は聞こえるだろうかと、僕は耳をすませてみたが何も聞こえない。そして、また、僕の注意はテレビの方にもどっていった。

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オフィスに来て、ミーティングを一つ終えて、メールを開くと、セキュリティ関係のメールが続けて入っている。このところ毎日入っているので、ほとんど読まないのだが、昨日なんかあったのだろうかと思って開いてみた。

えっ?うそっ?!

国連の国際職員が一人爆発で死んでいた。なんでや?昨日の夜中の12時頃、カブール市内のシャリ・ナウという一応高級な地域の中心部にあるインターネット・カフェで爆発があり、重傷者多数、死者3人、うち一名は国連の国際職員と書いてあった。

なんで、そんな時間に、そんなところに?
Curfew は11時だし、昨日の夜12時と言えば、ラースが律儀に警告を伝達に来た時刻よりも後だ。この人は連絡をもらってなかったのだろうか。Curfew も破ってる。

帰国休暇の直前で大金を銀行から引きおろして持っていたが、残念ながら、そのお金はすべて発見できなかったと書いてある。さらに、身体の損傷が激しく、IDカードを発見するまで誰か特定することができなかったとも。

分かっているのは、昨日の夜12時頃、爆弾をもって一人の男がインターネット・カフェに入ってきた。彼はトイレの中で爆弾の操作を誤り、そこで爆発してしまう、ということくらいのようだ。これもかなり憶測がまじっているような気がするが。

アフガン政府はこの爆発をテロと断定して、捜査は内務省管轄から国家安全保障部に移行した。

日本の新聞をインターネットで見てみたが、この爆発はどこにも載っていなかった。

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