Thursday, May 05, 2005

記念日・祝日・記念日・・・・

結婚記念日とか彼女の誕生日とかなんとか記念日みたいなものを覚えてる男はアホだと思っていたし、もちろんそんなことのために何日も何週間も何ヶ月も前からプレゼントを考えたり、催しものを計画したり、ホテルやレストランを予約したり、その時に着る服を考えたり、シミュレーションをして聞く音楽やセリフまで考えたり、そういうことするメンタリティはきっと狂気に近いに違いないとさえ思っていた・・・確かに独身の頃は。

しかし、今はものすごく注意深くなった。そういうことを忘れて、あるいは無視して発生する事態のコストの大きさを思えば、少しくらい神経を張り詰めて1年のうちほんの数日を覚えている方がよっぽど楽だと思い至ったからだ。

このところ若干の緊張を必要とする日が続く。4月26日は結婚記念日だし、5月5日はこどもの日だし、5月8日は母の日だし、5月25日は次男の誕生日だ。でも、僕はずっと家にいない。

いかんでしょう。でも、今はインターネットでものを買って送ることができるという便利な時代になったのだ。

去年の結婚記念日は日本にいたので妻に指輪を買った・・・というか、そのずっと前に僕が自分の結婚指輪をどこかでなくしていたので(3回目)、なんとかせねばいかんと思いつめていて、とうとうまとめてセットで買うことにしたのだった。

せっかく新しいセットを買ったのだから、古い結婚指輪はもうやめて新しいのだけ使えばいいと思うのだが、オリジナルの方は牧師さんにblessing されているけど、新しい方はblessing されていないからとか言って、妻は頑なに古いオリジナル結婚指輪に拘っている。

神もへったくれもあるか、こっちの方がずっと高いんだぞ、なんて泥沼に頭から突っ込むようなことは言わず、僕はいかにして、自分の新しい指輪をなくさないかについて考えることにした。結論は僕が毎日一番長く見つめるところに飾っておくということであった。それなら消滅したらかなり迅速に気がつくはずだ。

それはたぶんコンピュータのディスプレイだった(わびしっ)。僕の結婚指輪は今も日本の家にある僕のPCのディスプレイとキーボードの狭間で光り輝いているはずだ。そういうわけで、僕が指輪をしないという一貫した姿勢は、ひょっとしたらなにかと有利かもしれないというさもしいスケベ根性から出たものではなく、もう同じような指輪を二度と買いたくないという貧乏根性から出たものであった。そこんとこ訂正お願いします。

今年はやばかった。結婚記念日が迫っていることに気がついたのがその3日前だった。アマゾンの本でも注文してから2,3日かかる。もう何を贈るかなんて考えている余裕はなかった。花だ、とりあえず花を送らねば。長男もどういうわけか花が家にやってくると喜ぶ。花だ、花だ、と思ってインターネットの花屋を走り回ったが、どいつもこいつもだった。

確かにいろんな花の写真がサイトには載っている。これはいいと思ってクリックすると、「注文受付から配達まで1週間かかります」なんてやつばかりだ。ほとんどパニックになっていたので、後でチェックしようと思っていた花なんかどこに行ったのか分からなくなってしまう。

そうこうするうちに「おまかせメニュー」というのを見つけた。値段を決めて山盛り一杯みたいな感じで注文すれば、むこうが勝手に在庫にある花を取り合わせて送ってくれるということだった。これなら翌日配達可と書いてあった。僕は数少なくない選択肢の中から「バラと小花」を選び、中くらいの値段を選んだ。もちろん写真はない。税・送料込みで8,925円だった。どんな花が届くかも分からないので、安いのか高いのかも分からない。

これで一息ついた後、僕はこどもの日のプレゼントと母の日の花を忘れないうちに次々と注文していった。もうすぐ6歳になる長男にはあまりつまらないオモチャは買いたくないし、最近せっかく本に目覚めてきたので、長男には本だけを贈って、本にまだあまり関心のない次男にはオモチャだけを贈るというのが最適だと思うのだが、そうはうまくいかない。

次男がオモチャをもらうと長男もオモチャを欲しがる、長男が本をもらうと次男もその本を奪取しに行こうとする。結果は壮絶な争いとなってしまう。兄弟喧嘩というものがもう始まっているのだ。僕も高校生になるくらいまでは、一歳違いの妹とほんとによく喧嘩したのだが、今こうやって兄弟喧嘩を見ると、親は哀しい気がするのだなということに気がついた。

まだ二歳に届かないというのに、次男の攻撃力には目を見張るものがある。次男には歳の違いというコンセプトはまだないのだろうと思う。幼児とか子供とか大人とかそういう区分がなくて、みんなといつも同じことをしないと気がすまないように見える。

人間はいつ頃から、こういうことを認識し、さらに微妙に「分をわきまえ」たりするようになるんだろうか。僕は、子ども達にはなるべくわきまえ過ぎないように育ってほしいと思う。そうすると、いつか日本から出さないといけないだろうが。

悩んだあげくの結論は、二人ともオモチャと本を買う、しかし比重を変える、ということだった。最少の組み合わせを考えても、長男に本二冊とオモチャ一つ、次男に本一冊とオモチャ二つで、全部で6点になる。なんか多すぎるような気がする。自分の不在をおもちゃでカバーしようとしているのだろうか、こうやって子どもは甘やかされてダメになるのだろうかとか、またくよくよしてしまう。しかし、悠長に考えているひまはなく、結局注文してしまった。

■凱也(長男)に。
おもちゃ部門:「ウルトラマンネクサス・ナイトレイダー・アタッシュセット」
書籍部門:「Shark (Eyewitness Books)」Miranda MacQuitty (著), Dk (著).
「National Geographic Dinosaurs (For the Junior Rockhound)」Paul M. Barrett (著), Paul Barrett (著), Raul Martin (イラスト), Kevin Padian (序論).

■哲也(次男)に。
おもちゃ部門:「イモ虫のチャーリー」と「ミッフィーのボールテント」
書籍部門:「Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?」Bill Martin (著), Eric Carle (イラスト).

■母の日に。
カーネーションの鉢。

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