Sunday, October 11, 2009

Land of the High Flags

子供の学校が今日から三連休だとは知らなかった。アメリカ全体がそうなのだろうか。わが社ではそんな話は全然聞いていないが。
昼頃からからのろのろと立ち上がり、家族でセントラルパーク沿いにある自然歴史博物館に行くことにした。20年前に一度行ったことがある。もっと見たいという気分だけは覚えているが何を見たのやらさっぱり覚えてない。NYに引越して今回が二回目だが、全部満足するまで見尽くすにはあと何十回も通わないと無理だろう。

NYはタクシーが異様に安いのでタクシーばかり乗ってしまうが、こどもに贅沢は敵だということを率先して教えるために今回は地下鉄で行くことにした。しかし、東側のミッドタウンに住んでいるので、アッパーウェストに行くには地下鉄はあまり便利ではない。NYの地下鉄は南北移動には便利なのだが、東西移動の路線が充実してない。徒歩を含めて小一時間かかってしまった。バカバカしいので帰りはタクシーにした。千円ほどだった。

79丁目で降りて、そこから博物館まで歩いたのだが、途中で道端で本を売っているおばさんがいた。それも一種類の本だけ。タイトルを見ると、Land of the High Flags(副題はAfghanistan When the Going Was Goodだが、その時は見えていなかった)とあり、砂山と青い空の茫漠とした景色の写真が表紙になっている。ムムム。もしかして、と思って一冊手にとってみると、やはりアフガニスタンの話であった。もう最近は考えないことにしていたのだが、いったいどういう本なのか興味がわかないわけはない。著者名はRossane Klass。1950年代にアフガニスタンに住んでいたらしい。その頃の話が書いてあるとしたら、是非とも読みたい。9・11以後、アフガン本の大ラッシュが起こったが、身も蓋もなく行ってしまうと、読んだかいがあったと思えるのは、ほんの少ししかなかった。こういう現象はきっとあらゆる分野で発生するのだろう。あるトピックに火がつく→出版ラッシュが起きる→ほとんどクズ。まあ、他人ごとでもないわけですけど。

本を売っているの白髪の女性がきっとRossane Klassさんなのだろう。それくらいきいておきたいと思ったが、他のお客さんが長々と話をしていて、終わる気配がない。子供たちは早く博物館に行きたいだろうし、お金だけ払って立ち去るかと考えていたら、彼女から声をかけてきた。「本を買いたいの?」
「え?あぁ、そう?買いたい」といつも通りまぬけな対応。
「この辺に住んでるの?」
「え?あぁ、まあこの辺。というかあ、アフガニスタンに住んでいたことがあるので、どんな本かなと興味がわいて」
「あら、そう、いつ頃」
という具合に話が始まってしまったのだけど、これは絶対に長い話になる。それが嫌なわけではなくて、むしろいろいろ聞きたくてしょうがなかったのだけど、今は最高にタイミングが悪い。
泣く泣く、「今から子供を博物館に連れていかないといけないので。もっと話をしたいんだけど」というと、
「じゃあ、あなたの名前をここに書いて、本にサインをするから」と行ってサインをしてくれた。
いつか居場所を突き止めて話をしに行こうと決意を固めて、お礼を行って立ち去ろうとすると「インクがまだ乾いてないから気をつけてね」という。別れ際の挨拶言葉としては上等舶来部門に入るだろう。なんとなくアーウィン・ショーを思い出した。

サインをしてくれたページが向かいのページにくっつかないようにそこに指をはさんで、博物館に急いだ。

夜、おもむろにこの本を開いた。分離独立直後のカラチに船で到着する場面から始まっていた。その約40年後に僕は生まれて始めてカラチに船ではなく飛行機で到着するのだが、あまりにその情景や心理風景が似ていたので、最初の1ページから郷愁に包まれてしまった。

Tuesday, September 15, 2009

初めてのスクールバス

  

Hymns About Her (advance) by Steven Dunston
今年の5月に6歳になった次男は9月からニューヨークで小学一年生になった。
日本では小学校入学というと、ちょっとしたイベントだったが、ここでは特に入学式のようなものもなく、何気なく始まった。ランドセルを買ったり、文房具を買いそろえたりという家族内行事もない。

それでも、これまではと少し違うという感覚を次男は持っているようだ。初めての机を買ったのだが、数少ない自分の本をちゃんと机に作り付けの本棚に入れて一人で厳かに体裁を整えている。
初日だけ母親が学校までついていったが、二日目からは黄色いスクールバスに10歳のお兄ちゃんと二人で乗って学校に行き始めた。

「初めてのスクールバス」というのは、職場でも話のネタになっている。それぞれの子供たちの「初めてのスクールバス」体験談を親たちは語って止まない。親にしがみついて離れようとせず、スクールバスに乗れない子、泣き叫ぶ子、滝つぼにとびこむような人相でバスに乗り込む子。よく考えてみれば、ほとんどの子供にとって「初めてのスクールバス」は親からはなれてどこかへ一人で行くという人生最初の体験となるのではないだろうか。

同僚のRは自分の子供が初めてスクールバスに乗って学校に向かう日、自分が泣いてしまったと言っていた。それもよく分かる。

初めてのスクールバスを体験して帰って来た日、次男は母親にスクールバスは嫌いだ、もう乗りたくないと伝えたそうだ。しかし、二回目のスクールバスの後はもう知り合いもでき安心してバスに乗るようになっていた。

しかし、三回目のスクールバスで登校した日、学校に到着してそれほど間もない頃に学校の看護婦さんから僕の携帯に電話がかかってきた。おなかが痛いといって泣いているので迎えにこれないかという。すぐに母親に学校に行ってもらった。

後で事情をきくとおなかは問題なかったようだ。担任の先生によると、教室ですわっている時、突然次男の目から涙が溢れ出て来たらしい。そして、あわてた先生は次男を保健室に連れて行く。そのどこかの時点で次男は長男と遭遇し、長男は次男をなぐさめようとしたらしい。長男によると、次男はその時、I feel lonely.と言っていたそうだ。

初めての国、初めての学校、初めてのスクールバス、そして誰も友達がいない、という状況はかなり重いだろうと思う。三分の二くらいは幼稚園部から進級してきているので、友達のいる子は多い。三分の一くらいが小学校から入って来ているのでうちの次男と同じ状況だが、その半分以上はすでにニューヨークに住んでいた子供たちなので、初めて尽くしというわけでもない。

あとになって知ったのだが、次男はスクールバスで初めて登校した日に、気の合う友達ができてとても喜んでいた。そして三回目のスクールバスにのって学校に行った日、その初めての友達は学校を休んでいた。また、次男は一人ぼっちになったと感じたのだろう。一人で教室にすわり、限界までこらえていたのだろう。そして、とうとう涙があふれてきたというわけだ。

家に戻って来て、思いっきり寝たそうだ。大人でも経験するが、初めてのことというのは何をしてもとても疲れる。忙しくいらいらする親の見えないところで、子供たちも疲れている。子供たちも結局すべてを乗り越えてタフに育っていくしかないのだろう。

四回目のスクールバス、次男はまた機嫌良く出かけて行った。

Tuesday, September 08, 2009

NYに引っ越し

(窓から見える夜景がきれいなのでiPhoneで撮ってみたがやはりいまいち)

引っ越しは実に面倒くさい作業だ。何回やっても面倒くさい。
7月25日に家族そろってコペンハーゲンからアイスランド経由でニューヨークにやってきた。
デンマークのResidence Permitをキャンセルして、アメリカのG4 Visaを取得して、最悪のタイミングで失効したパスポートを延長して、やっとパスポートを取り戻したのは出発前日の午後5時だった。
そして、買ったばかりの新車を売却したのは出発当日の午前9時、と実にジタバタしたもんだ。

出発の前日二日間は運送屋が家にやってきてパッキングをやる中でなんやからかんやらの手続きに走り回ってよれよれになったが、イラク人のモハメッドが実によく働いてくれた。こういう時は想定外の雑用が次から次に発生するものだが、そんな時になんでもやってくれる助っ人がいると実に助かる。モハメッドのいとこもやってきて、車の掃除から、パッキング後の部屋の後片付けやら、冷蔵庫の掃除、銀行へ行ってチェックの換金まで何から何まで実によくやってくれた。アルバイトのつもりで来てもらったのだが、頑なにお金は受け取らなかった。イラク人やアフガン人はそういうものなのだ。こっちがお金を払おうとすることにむしろ彼らは傷つく。しかし、彼らは同時にお金をむしりとる天性の技術も持っている。いつ彼らがその技術を行使し、いつしないかは、たぶん日本人ならつきあっているうちに分かってくる可能性が高いが、分からない人もいるかもしれない。西洋人はどうも日本人よりも、そういうことを理解するのが下手なように見える。

モハメッドと知り合ったのは、2003年の5月バグダッドで仕事をしていた時だ。ドライバーとして雇ったのだが、どういう経緯で雇ったのか全然覚えてない。スタッフの誰かが連れて来たのかもしれない。アンマンから陸路でバグダッドへ向かっていたスタッフの車が魔のスンニー三角地帯でパンクして、パニックコールを送って来た時に立ち上がったのがモハメッドだった。パンクした車に乗っていたスタッフは近辺の米軍に助けを求めたが、相手にしてもらえなかったようだ。軍はお巡りさんじゃないのだから仕方がない。上の上の方からの指令がないかぎり、勝手に動くわけがない。

その頃は戦争終結宣言の直後でまだ国連のほとんど存在しないし、NGOもまだパラパラと入って来ているだけで、活動している外国勢と言えば圧倒的に米軍であった。アンマンの米大使館で人道援助の調整をする部門が置かれていて、イラクに入る時は必ずそこに連絡していって欲しいとアメリカは念を押していたが、そんなことを知らない人もいたし、嫌米が最高に盛り上がっていた当時ではあえてそんなことをしない人たちも多かった。アンマンの米大使館でイラクへ入る人の情報を入手できれば、それをバグダッドの米軍へ送って間違って攻撃してしまう可能性を減らすという、それだけのことだったと思うが、いろいろ勘ぐる人はいるものだ。

バグダッドでは米軍が人道援助機関の合同会議を毎週開いて、いろいろな情報を提供して、なんとか人道援助が始まるようにしようとしていたが、そういう会議もやがて、米軍とは距離を置きたいという組織が離れていき、分裂状態が発生していった。原則の問題だという主張に文句を言ってもしょうがないが、当時情報源は米軍しかないというのが現実だった。その後様々な人道援助機関も自前の情報を蓄積していったと思うが、その圧倒的な差は今も埋まったとは思えない。

話がずれたが、パニックコールがやってきた後、僕はアンマンの米大使館に電話して事情を話して救援に行けないかきいてみた。直ぐにバグダッドの軍に連絡するからGPSで位置を確認して送ってくれということだった。それから、のろのろと徐行しながらバグダッドに向かうスタッフからGPSの位置情報を受け取っては、それを僕がアンマンの米大使館に送るという作業を続けていた。しかし、いったいいつになったら米軍の救援はやってくるのか、だんだんパンクした車に乗っているスタッフのパニック度が高まってくる。その時、その頃まだほとんど英語の話せなかったモハメッドが自分が助けに行くと買って出たのだった。

一人で行かせるわけにも行かないので、助手席に乗って出かけたが、モハメッドは猛烈なスピードで走り始めた。自分はバグダッドの道をすべて知っていると言って、ものすごいカーブの切り方をする。僕はあっという間に吐き気がしてきた。

それがモハメッドだった。その5年後、ひょっこりと僕はモハメッドとコペンハーゲンで出会うことになった。彼は難民認定の申請中であった。バグダッドで人道援助機関で働いていたことを弁護士に説明して欲しいというのでもちろんした。まだ彼の難民認定はまだ審査中だ。

Wednesday, July 01, 2009

MacBook Pro

先週末まで2週間、NYに出張していたのだが、NYに着いた翌日からEeePC S101が起動しなくなってしまった。正確にはそこに入っていたWindows XPが起動しなくなった。仮想メモリが足りないというメッセージがしばらく出ていたのでセーフモードで起動して仮想メモリを増加してみたが、普通に起動しようとするとやはりダメだった。しょうがないので、ITの部署の人に見てもらったが、どうにもこうにもならない。潰れたらしい。いつまでも動かないWindows XPに費やしてる時間はないので、SDカードにインストールしていたUbuntu 9.04 Notebook Remixで起動してみると、あっさりと動いた。素晴らしい!

しかし、本体が屍と化したコンピュータをSDカードに入ったシステムで動かしているというのも妙なもんだ。いずれ時間があったら、本体を徹底的にチェックするか、完全に諦めてEeePCのSSDからWindowsを削除してUbuntuを入れてしまおうとも思ったが、その前にちゃんと動くコンピュータが欲しくてたまらなくなってきた。SDカード脆弱説があるので、いつこれも終わってしまうかわからないではないかという正当化も一応ないことはない。

ちょうど同僚のカレンもコンピュータを買う必要があるというので、週末に五番街のBest Buyにコンピュータを見に行った.....
が、どうもパッとしない。ヨドバシカメラならあれもこれも欲しくなるのだが、ここにはどうも物欲をそそるものが見当たらない。カレンも同じ意見なので、五番街でももっとセントラルパークよりにあるMac Shopに行ってみることにした。

おーっという人だかり。パッとし過ぎなくらいパッとしてる。一気に物欲の権化と化す。もう当然Macを買うしかないという状況になったが、どれを買うべきか、しばし悩む。MacBook Airが軽くて一番かっこいいのだが、どうせ買うなら現時点で最高の力量をもっているのにしたい、と欲望はとどまるところを知らない。カレンも同じ意見で結局、まったく同じコンピュータを買った。

買ったのは、MacBook Pro 13 inch のメモリ4GBヴァージョンで、1499ドルだった。
[仕様]
MAC OS X Version 10.5.7
Processor 2.53 GHz Intel Core 2 Duo
Memory 4GB 1067 MHz DDR
250 GB 5400-rpm hard drive
NVIDIA GeForce 9400M graphic processor
13.3 inch backlit glossy widescreen display
Multi-Touch trackpad

それとあまり乗り気はしないが仕事で使うために、Microsoft Office 2008 for Mac Home and Student Edition を二人とも買った(134.95ドル)。それとFileMaker を僕は買うつもりだったのだが、FileMakerの子供のようなBento 2というソフトをカレンが見つけてきて、内容を見ると単純なデータベースを作るだけならこれでも十分そうだったので、結局これも二人とも買った(49.95ドル)。しめて、1810ドル。

その後カレンは別の買い物に向かっていったが、僕はすぐにホテルに戻って箱を開けて使い始めた。
すごい、素晴らしい、あまりのきびきびした動きにしばし感動する。最後に使っていたMacは、Powerbook 5300というやつだった。


[Powebook 5300の仕様]
Introduced: August 25, 1995
Discontinued: August 3, 1996
Price: 2300 - 6800 USD
CPU: PowerPC 603e, 100 - 117 MHz
RAM: 8 MiB, expandable to 64 MiB, 70 ns unique DRAM card
OS: System 7.5.2


なかなか評判の悪い機種だったが、一番のネックは互換性だった。職場でWindows、家でMacという生活はソフトにほとんど互換性のない状況では悩ましいものだった。それにしても、メモリのサイズが10年ちょっとで500倍になったわけだ。すごい進化だ。



使い始めてまだ2週間も経たないが、今までで間違いなく最高のコンピュータだと思う。ちょっとした動作の仕方にUbuntuというか、Linuxに似ているなあと思うところがあるのがおもしろい。

Thursday, June 04, 2009

キャンディ

こどもの英語がもろネイティブでだんだん分からなくなってくる。
多言語環境で育つと耳がとてもよくなるのだろうと思う。単一言語環境で育った僕には区別のつかない音がこども達にははっきりと聞き分けられるようだ。まず聞き分けられないと発音のしようもないから、土着日本人の僕にはLとRの発音を仕分けるなんてことは顔面神経痛になる勢いでも無理だ。

長男がデンマーク語の分厚い本を持ち歩いてるから、読めるのかときいたら、読んでいるという。当たり前か。ここで漬物石の代わりに使おうと思っているなんて回答は望んでも出てこない。

長男のデンマーク語はどんなものなのか聞いてみようと思って、ちょっと読んでみ、と言って適当に本を開いて指差すと、なんとまったく分からない発音で読み始めた。まるでデンマーク語だ。どうやってそんな音を出すのか想像できないが、僕が中学生の頃に、学校で教えられたような舌を上の歯茎の裏側につけてとか、下唇を噛み切ってとか、そんな習い方をしたわけではないのは想像に難くない。今から思うと、あの英語発音の教え方はホントにアホではないかと思う。

デンマーク語は発音がヨーロッパで一番難しい言語だとどこかのサイトで読んだことがあるが、ほんとに把握不能な音がいっぱいあり、さらに奇妙に音が上がったり下がったりして、この言語の発音は中国語と同じくらい難しいんではないかと思う。

夕方、空手クラブに行ってる長男を迎えに母親が家を出て行って、次男と二人きりになったら、ソファに寝そべってテレビを見ていた次男は何やら英語で長い話を始めた。なんかこうやって一つのかたまりになった話をするのは何事かと思って聞き直すと、僕が理解しなかったのを見て取って、何度かフレーズを変えて説明し始めた。

要約すると、他の子供の誕生日会に行くとその子のパパとママが、little people(と次男はこどもたちのことを呼ぶ)がキャンディとかロリーポップの包み紙をむくのに困ってたら助けてあげる、だから、明日の自分の誕生日会兼お別れ会で、困ってる子がいたらパパもキャンディとかロリーポップの包み紙をむいたりするのを手伝わないといけない・・・。

なるほど。最初はまったくコンテキストが読めず、いきなり何を言うのかと思ったが、どうやらこれは真剣なお願いごとだったのだ。神妙に聞いて諾と返事をした。自分の親が他の子供の親と同じようにしてくれるか心配でたまらなかったのかもしれない。母親のいないすきにささっと言うというその心にもまた何か深い意味がありそうだが、分からない。6歳の頭の中で何が考えられているのか、大人には決して想像できないと思う。実に興味深い。

明日は仕事は早引きしてキャンディとロリーポップの包み紙をむきに行く。



この汚い(としか大人には見えないが)ぬいぐるみの犬が、次男のクラスの大人気ものなのだ。ペドロという名前で、普段は教室に住んでいるのだが、持ち回りで子供たちが家に連れてかえって世話をする。ちゃんと寝かせてあげて、翌朝は遅刻しないように連れてきてくださいという先生の手紙といっしょに子供たちはペドロを家に連れて帰ってくるのだ。見ていると、自分が世話しないといけないものという存在が現れることによって、責任を感じているのが分かるから、おもしろい。ペドロは自分用の旅行カバンももっており、それもいっしょに持ってかえって、子供はペドロの服を着せ替えないといけない。こんな経験から責任感とか達成感とかやがて責任から解放感とか、いろんな感情の種類を味わうことができるのだろう。実におもしろい。うまくできたメソッドだと思う。

Saturday, May 30, 2009

結局どのブラウザが一番良いのか、

一応質問に答えるべく考えてみたけど、よう分かりません。

どういう用途に使うか、どういうOS環境か、使うコンピュータは一つに決まってるのか複数なのか、自分のコンピュータなのか不特定多数の人が使うコンピュータなのか、等などいろんな条件の組み合わせで何がよいのか悩ましくなってくる。

ちょっとだけ条件をしぼって、かつ僕の個人的な要望を満たせるように考えると、

1. Windows だけ使う場合:
第一位:Lunascape(当確)
第二位:Chrome
第三位:Firefox組(Flock/Wyzo/Firefox/Seamonky/Sunbird)のどれか。一つを選ぶとすると、Flockになる。

Lunascapeを見つけるまでは、職場ではIE+Chrome、家ではIE+Chrome+Firefoxという組み合わせでしのいでいた。ChromeかFirefoxのどちらか一つだけでほとんど問題ないと思うけれど、どうしても解決できない問題が一つあった。それはデンマークの或る銀行のインターネットバンキングがIEしか受け付けないということでした。アメリカと日本にある銀行のインターネットバンキングはどのブラウザでも大丈夫なのに、このデンマークの銀行のサイトはにっちもさっちもいかない。日常のすべての銀行業務をインターネットバンキングで行うというのが前提になっているような国なのに、IE限定というのは実にアホげている。あまりに頭にきて夜中にこの銀行に電話してIT担当者と協議に及んだことがあるが、どうやらこの銀行のインターネット
バンキングのセキュリティが、小さなソフトをこちら側に送りこんで、それをこっちのブラウザに植え付けるというシステムになっているらしく、それでその小さなセキュリティソフトがIEにしか対応していないということらしい。
というわけで、IEを使っているといっても、ほぼ空っぽでこの銀行のサイトだけがブックマークしてあり、ホームページに指定していた。このサイト一つのためだけにIEは存在していたのでした。

で、三種類のエンジンが使えるLunascape導入後、デフォルト・エンジンはGeckoにしたのだけど、その後に、おそるおそるTridentに変えて、このデンマークの銀行のサイトに行ってみた。なんとちゃんとインターネットバンキングが使える!これは便利です。もう一つのブラウザですべての用を足すことができる。サイトごとにエンジンを指定しておくと、勝手に切り替えてくれるという便利な機能もある。そして、何よりすべての動きがとてもきびきびして速い。すべてのコンピュータでWindowsしか使わないのなら、Lunascapeの圧勝。

哀しいのは、LunascapeがWindowsにしか対応していないということ。なんとかしてほしいものだ。

2. Mac OSXだけ使う場合:
第一位:Safari(当確)
Caminoを使ったことがないので比較できないけど、Safariがあまりによくできているので、他を探す必要が見つからない。

3. Linuxだけ使う場合:
第一位:?
ソフトの倉庫みたいなところをのぞいてみると、Linux用にはテキストベースのブラウザというのがたくさんある。LinuxでもFirefoxに人気があるようだけど、きっと他にも鋭いものがあるのだろう。いくつか試したけど、みんな共通して速かった。Chromium, Epiphany, 風博士、Midori, arora, Konqueror, Opera, Firefoxの七つの中では、aroraに最近肩入れしている。それにしても、Chromumがまだstableでないのと、Lunascapeがないのが痛い。

4. WindowsとMac OSXを使う場合:
第一位:Safari(当確)
SafariはWindowsでも実に快調。

5. WindowsとLinuxを使う場合:
第一位:Opera(暫定政権)

このケースではほとんどの場合、Firefox(もしくはその仲間、Flock, Wyzo, Seamonky, Sunbirdなど)だと思うが、僕は何十個もAdd-onsを使わないので、あまりFirefoxの恩恵を感じない。Operaのシンクロ機能はメモまでシンクロしてくれるのでとても重宝している。いろんな機能がintegrateされてデザインがシンプルなのが気に入っている。

6. Mac OSXとLinuxを使う場合:
第一位:Opera(強いて選ぶなら)
ブラウザの統一となると、Operaか、Firefox組のどれかという選択肢にMacユーザーは苦々しい思いをするような気がする。その二つなら僕ならOperaを選ぶ。結局一つに絞らず、MacではSafariとLinuxではFirefox、というような使い方になるのだろうな。

5. WindowsとMac OSXとLinuxを使う場合:
第一位:Opera(暫定政権)

今気になっているのは再びArora。まだLinuxでしか試していないので、よく分からないが、Aroraのサイトにはこんなことが書いてある。
Arora is a simple cross platform web browser... It has a small code base and loads of fun to hack on. Benjamin Meyer originally created as a demo for Qt to help test the QtWebKit component and find API issues and bugs before the release. An very old version can still be found in Qt's source code in the demo/browser directory. Arora works on Linux, OS X, Windows, FreeBSD, and embedded Linux using Qt Embedded and anywhere Qt does...

AroraがSafariのベースだったのだろうか。そしてChromiumプロジェクトとの関係やいかに?これは期待してしまう。

Sunday, May 24, 2009

Wyzoというブラウザ


Firefox(とFlock)にさんざんお仕置きを加えて少しは身軽になったような気がするが、FirefoxもFlockも、Lunascape や、Chrome や、Safariや、Operaに比べるとやはり重くるしい。なんてことを思いながら、ウェブをうろうろしていたら、Wyzo というブラウザに遭遇した。中身はFlockと同じでFirefoxなのだが、ちょろちょろと手が加えてあるらしい。FlockはSocial Web Browserと自称していたが、WyzoはThe Media Browser という売り込みだ。

ダウンロードが10倍速いとか、BitTorrent内蔵とか(Linuxのdistroなら普通にソフトが入ってくるが、Windowsでは面倒くさいらしい)、いろいろ特色を打ち出そうとしているが、その一つにCoolirisアドオンがデフォルトってのもある。Firefoxで大人気のアドオンを予め入っているってことだが、その他にもFirefoxユーザの研究をしてえーとこ取りをしたような気配があるので(Flockもまさにそうですが)、Firefoxファンには便利なブラウザ候補になりそう。

まだLinux版は開発中ということなので、とりあえずWindows上にダウンロードしてみた。Firefox/Flockと同じチューニングをして少し使ってみるつもりだが、Lunascape 5 を打ち負かす勢いがあるかどうか・・・。

Coolirisってこんなやつ(↓)。

Sunday, May 17, 2009

Flock よりも LUNASCAPE

ほんの少し前にFlcokで大騒ぎしたところで、なんなんですが、LUNASCAPEというブラウザーを何気に試してみて、あっさり転向しました。これはいいものができたものだ。

1.あのChrome よりも速い。
2.Firefox/Fock 及びInternet Explorer のプラグインが使えるらしい。
3.Operaのような使い勝手がよくカッコいいデザイン。

まさに各ブラウザーのエートコ取りをしたようなブラウザーだなと思ったら、ほんとにエートコ取りをしているのだ。なんと、これはTriple Engine Browser なのだそうだ。ブラウザーというソフトは、ネットを通してはるかかなたからやってきたコードを画面に表示する、レンダリングという行為を律儀に延々とやっているわけですが、このレンダリング係をエンジンと呼ぶと、エンジンには何種類かあって、それによってブラウザーのスピードというのは変わってくる。

そんなちょっとした違いにぐちゃぐちゃ文句をつけて競争をするのはおかしいという意見もあるのだけど、このちょっとした違いは実はとても大きな違いだという意見もあってウェブ上では議論されているけど、これに関してはとりあえず、ここで僕は後者に一票を投じておく。

下のグラフはベンチマークテストの一つだけど、LUNASCAPEは三種類のエンジンでテストされている。実際使ってみたが、クリック一つでエンジンが切り替わる。しかも便利なのは自分が見るウェブサイトごとに違うエンジンを指定しておくと勝手にエンジンを変えて見せてくれる。これはIEでないとうまく表示できないサイトとか、Firefoxでないとどもいかんみたいなサイトを見る必要がある場合は非常に便利だと思う。ちなみに、
もしくはのエンジンはGecko、のエンジンはTrident、そしてのエンジンはWebKitだそうだ。

このグラフを見ると、IEのまったり感がよく出ている。しかし、はいったいどうしたのだ。世界一速いと自称しているので一度テストしてみようと思っていたが、ベッタですか。

EeePCを使う時は、画面が小さいので、とくに縦が短いのでツールバーやらなんやらいっぱいあると、ますます不利な環境になってくる。そういう人にはこのLUNASCAPEは結構便利な機能がついている。数々のツールバーやらなんやらが消えてディスプレイ全体が使える。マウスオーバーで簡単に元に戻すことができる。何を言っているのか分からなくなってきたので、下に写真を貼って以下省略。


今のところLUNASCAPEはWindowsにしか対応していない。Windowsユーザーには朗報ですねえ。16GBしかないSSDを使った、僕の小さく非力なEeePCのWindowsXP上には、IE, Firefox, Flock, Chrome, Safariと5つのブラウザーがひしめき、その裏面にさらに小さな8GBのSDHCにLinuxを入れ、Firefox, Flock, Epiphany, 風博士, Chromium の5つのブラウザーがわーわー言っている。こんな小さなPCに計10個もブラウザーを入れるはめになったのは、どれもこれも気に入らないところが出てくるからなのだが、とりあえずWindowsにはLUNASCAPEで落ち着けそうな気がする。

早くLinux版も出して欲しいが、その前にWindowsの世界で覇権を確立してほしいものだ。これはかなり有望だと思う。日本製だというのは驚いた。ここは一つ世界に果敢に打って出てほしい。というか、こういういいものは沈没してほしくないなあ。Windowsユーザーの皆さん、これ試してみましょう!

Wednesday, May 13, 2009

Lisa DeBenedicts

三夜連続音楽編になってしまいましたが、Lisa DeBenedictis についてこんな記事が http://download.magnatune.com/artists/debenedictis に載っていた。実にいい感じの音と歌ですね。


Lisa DeBenedictis began piano lessons at an early age and flirted with the idea of being a concert pianist. After years of practice and study, she decided she would rather learn guitar and play in a rock band.

She dropped out of music school, taught herself guitar and formed her first band in 1999, a rock duo called "Ring of Nine" which mainly played Concrete Blonde covers in New England coffee joints. Since 2001, she has also been one half of the California Avant Rock duo "DirtyDirtyRockStar." In addition to writing songs, Lisa composes instrumental music for film.

Lisa's solo music is fresh, original, and gorgeous. Her songs have an ethereal quality that will take you to another world.

A "one-woman operation," Lisa plays a variety of instruments including piano, guitar, keyboard, violin, oboe, and mandolin. She is the sole writer, performer, and producer of all her music.

With smart lyrics and fresh, interesting arrangements, she has earned comparisons to artists such as Tori Amos, Sarah McLachlan, Annie Lennox, and Aimee Mann.



Tigers by Lisa DeBenedictis

Tuesday, May 12, 2009

今日はSUN PALACE

今日はSUN PALACEをダウンロードした。


素敵な歌声です。NYのEast Villageを拠点にしているとか。NYに行ったら生で見てみたいものだ。公園とかでやってないかな。

Monday, May 11, 2009

Blind Divine をダウンロードした


最近、なぜCDを買わないのだと妻に訊問されたことがある。「そ、それはぁ、CD屋さんに行くよりぃ、ダウンロードした方が簡単だしぃ、安いしぃ・・・」、このへんでとんでもない間違いをしてしまったことに気がついたがもう遅い。気がつくのはいつも遅い。一秒遅い。妻はコンピュータが嫌いなのだ。コンピュータが嫌いというより、人がコンピュータに人生を乗っ取られるのを嫌悪しているのだ。そんなことはない、なんて言い始めても形勢は圧倒的に不利だ。コンピュータに向かっている時間を考えてみよう。かつてのそんな時間はすべてコンピュータのない時間だったのだ。確実に事実として人間はコンピュータに人生を削られていると言ってもよいかもしれない。しかし、今から何か打つ手があるだろうか。

LinuxのOSをインストールすると音楽や映像関係のソフトがごっそり付いてくる。もちろんみんな無料だし、XBMC や Boxee のようになんか勝手に先の方を走っているような次世代 Music Center のようなものもあるが、僕の非力なコンピュータでは、こういうのはあまり具合がよくないので、もっとこじんまりとしたのを使っている。いろいろ変えてみたが、今はRhythmbox 0.12.0つうのを使う。

こういうソフトにはたいてい last.fm, Jamendo, Magnatune なんかの音楽配信サービスがついている。なんにも払わなくてもどんどん音楽が流れてくるので楽なもんだ。別に買ってみようなんてことは考えたことなかった。

しかし、今日、今まで触っていなかった Magnatune をちょっと触ってみて気が変わった。なんだかいい音楽が流れているがアーティスト名を見ても一人も知らない。なんなのだろうか、Magnature とは?

We work directly with independent musicians world-wide to give you downloads of MP3s and perfect-quality WAV files. We never work with major labels, and our musicians always get 50%. You can listen to every album in its entirety before buying or becoming a member.

ということだ。なかなかいいではないか。そしてその中にとてもいいのもある。
しばらく聴いていて、一つ気になるミュージシャンが出てきた。Blind Divine という。Ambient 志向とPop志向の中間くらいの音というところか。とても聞きやすい。聴いている人の頭に優しい。

というわけで、いつも無料でインターネットから流しっぱなしにしてもよいのだけど、ダウンロードして買うことにした。CD一枚の値段を見ると、$8。やすっ。Download Member になると、何枚でもダウンロードし放題なので、もっと安い。会費は月20ドルくらい。「たいていの人は15ドルから40ドル払ってますから、自分で決めてください」だと。売上の半分はミュージシャンに行くのだから、「まっこれでもうまいもの食ってくれ」的気分で毎月20ドル払うことにした。月1000円でうまいものはないか。

Magnatune内のBlind Divine のページへ行けば、無料で聴けます。
http://magnatune.com/artists/blind_divine













Devouring The Beautiful by Blind Divine




たまには静かな一時をもちたい、が少し音も欲しいって人には最適もんかもしれない。

Sunday, May 10, 2009

Comedian-in-Cheif

日本でも政治家がとばすジョークというのはテレビが好んで流すが、ほんとに世間がおもしろいと思うようなジョークがその中にどれくらいあるのか甚だ疑問だ。おもしろくもなんともないと思うことがほとんどだっだように記憶している。何一つ思い出すようなものがないのがそのいい証拠かもしれない。

不気味なのは、そういうおもしろくもなんともないジョークをとばしている政治家を囲んでいる人たち、そのビデオを流すテレビに出ている人たち、みんな一様におもしろがっていることだ。そんな政治家が軽妙洒脱な話術でマスコミを煙に巻くやり手、とかなんとか評価されたりする(うげっ)。ほんとにそんなに笑えるほどおもしろいのだろうか。そういうのを見ると、何も分からず笑えないのは世界で一人だけなのだろうかと心配になってくる。

ほんとにおもしろくないから笑えない、無理に笑おうとすると、泣きそうになってしまう。みんなが笑っているのに一人笑わないというのは孤独だ。

Comedian-in-Chief というのは、Commander-in-Chief(国家の軍の最高司令官)をもじってるのだが、この言葉がテレビでもネットでもこの1、2日ほど使われ倒している。5月9日にオバマ大統領が White House Correspondents' Dinner で行ったスピーチのことなのだが、これが抱腹絶倒もの、プロのコメディアン以上におもしろかったのだ。最後には何気に話を渋い方向に持っていってしめる。うまいわ。CNNで何度も見て何度も笑った。久しぶりにゲラゲラ笑った気がする。Youtube に行ってとってきた。そのうち、和訳も出るんじゃないだろうか。下に張っとく。






Saturday, May 09, 2009

ゴミを運ぶアホ

また引越しの季節がやって来た。
生まれてから今までに何回引越ししたか数えてみたら、ちょうど30回だった。居所は大阪が13ヶ所、東京が3ヶ所、国外が14ヶ所だった。滞在期間が三カ月未満くらいの短いところを入れると、国外はあと5、6ヶ所の追加になるだろう。
生涯平均引越し回数というのはどれくらいなのだろう。ちょっと多いような気がするがいかがなもんか。

コペンハーゲンに引越してきたのは2007年の夏だから、ちょっとペース的には速い。一度も開けていないダンボール箱が僕の部屋にはまだ山積みになっている。移動は7月末か8月初めをターゲットにしているので、この際すべての箱を開けて徹底的に捨てる覚悟でいるのだが、そんな覚悟は過去20年くらいずっとしているので、どうなるか分からない。

冬に帰国している時にゴミの中に住んでいるおばあさんをいびるTV番組を見たが、僕にはあのおばあさんの気持ちがよく分かる。なんでも重要に見えてきて、捨てられないのだ。この傾向は歳をとるにつれ高まってきた。記憶力の急速な減退と関係があるのではないかとふんでいる。単に心理的なことだが、なんでも頭の中にいれておけた頃の余裕がどんどんなくなり、その代わりものを置いておくことで忘却を補っているような気分になっているのではないだろうか。もちろん現実には身の回りをものだらけにすることで事態はさらに悪化する。情報処理がますます困難になっていくだけのことだ。それでもやめられない。やがてゴミの中に住むおじいさんとしてテレビに出る所存だ。

今の家の処理、次の家探し、子供の学校さがし、運送の手配、その他もろもろの手続き、全部が一度に頭に出てこない。2年前に作った表がどこかにあるはずだが、それもなかなか出てこない。実に面倒くさい。世の中にこんな嫌な作業が他にあるだろうか。なのにどうしてこんなに引越しするのか。地球上のある地点から別のある地点へゴミを運ぶ、そしてストレスを思いっきり溜める。アホではないか。

Sunday, May 03, 2009

ピアノ

たぶん読んでからもう1週間か2週間経っていると思うのだが、まだ身体の中にフジコというピアニストの存在が残っている。ピアニストなのだから、音を聴いたことあるのかというと一度もない。本を読んだだけなのだ。
日本では、「今は」ものすごく有名人らしいので、いまさら、へーなんて感想を書いているのは相当にまぬけのようだ。全然知らなかったので、ネットを見てみたら、ほとんと信仰からおきまりのバッシングまでいろいろとり揃う。

アマゾンを見るとこんな感じ。「心に染みる繊細な音色の陰には、劇的な半生があった—。スウェーデン人の父と日本人ピアニストの母のもと、ベルリンで生を受けたフジコ。母の厳しいレッスンに耐えた少女時代、貧しいベルリン留学生活、音楽家バーンスタインとの出会い、そして聴力の喪失という悲劇。苦難をやりすごし、自分を見失わず、時を待ち…どんな時もフジコはピアノを弾き続けた。勇気づけられる自伝。」

う~む、これだけで財布を、いや本を開くかどうか難しいところだ。僕は魔法の編集者ショーコさんが送ってくれなかったら、きっと一生知らずに通り過ぎていたと思う。

たぶんピアニストとして絶頂期であるべき時期に彼女はpersonal な世界で過ごした。そうやって人生のほとんどが過ぎていく。本はとても短いものだ。長かった彼女のドイツでの生活部分はほんの少ししか分からないが、いくつかのエピソードを読むだけで、書かれていないことの大きさにばびるしかない。すごい人生を送った人だ。



ピアノの技術的なことは知らないが、僕にはしみた。

『フジコ・ヘミング 魂のピアニスト』 (新潮文庫)
フジコ ヘミング (著), Fuzjko Hemming (原著)
価格:¥ 500

Saturday, May 02, 2009

ご冥福を・・・

忌野清志郎が亡くなったとは。
なんだか身体が地球にのめりこんでいくような気分になる。

始めてギターを手にした時にこの人はこんなカッコいいことをしていた。時の経過を感じる。重いなあ。

Friday, May 01, 2009

寝ぼけて・・・

就業時間(というのが正確に何時から何時までなのか定かではないのだが)の終わりが近づくとNYから電話がかかってくる。6時間の時差があるので、こっちはもうやる気が失せかけ、むこうはまだやる気にならない、ちょっと素敵な組み合わせ。

ベッドに倒れこんだ人とまだ寝ぼけている人の会話を想像するとよいかもしれない。これ以上に不効率な会話ができる可能性のある組み合わせは新婚旅行から帰ってきて成田に着いたばっかりの夫婦くらいだろう。

なんでこんな日に働かないといけないんだと、旧社会主義国家出身の同僚は電話のむこうで憤っていた。5月1日は1年で一番大切な日だったのにと言っていた。なるほど、そういうものなのだ。労働者の日だもんな。

旧ソ連に属していた国とか、その回りの社会主義国から来ている人と話していると、冷戦時代に一度くらい東側ブロックに行っておきたかったものだとよく思う。”腐敗した”西側世界とはまったくの別世界が存在していたわけで実に興味深い。おもしろいことに、その当時を全面擁護するガチガチの共産主義者のような人には出会ったことがないが、その当時の社会システムを全否定する人にも出会ったことがない。どうやら、”悪の帝国”ではなかったらしい。

デンマークに住んでいるのだから、出会うのはヨーロッパの人が圧倒的に多いわけだが、ヨーロッパといってもなかなか広く、多様だ。西ヨーロッパと東ヨーロッパという分け方はあまりに粗雑だけど、便宜上そう分けて話すと、西ヨーロッパ人と日本人がほんとに心の底から溶け合うなんてことはまず永久にないのではないかと思う。どうしようもなく、根本的に違うところが精神の奥深くにあり、この溝は埋まるものではないのだろう。

といっても、普通に人間付き合いするにあたって、すべての人と心が溶け合う必要は毛頭ないわけでプラクティカルには問題ないとも思う。

しかし、それに比べて東ヨーロッパの人にはどうも裸感が湧き上がってきて、すぐに懐に入り合う関係になる。アジア系がもっている「ねっとり入ってきますよ」って感覚を彼らは自然に持っているのだ。だから、ルーマニアやブルガリアやアルバニアやボスニアやアゼルバイジャンやアルメニアやタジキスタンなんかの人とは、素の自分で話しているなと思う。

労働者の日を剥奪された彼といかにして世界を救うかについて2秒くらい話して、あと59分くらい、いかにして自分たちを救うかの話に専念して、まだこの世に救いはないので、飲みにいこうという結論に達した。

そんなアホ会話のあと、ぼーっと放心しながら、足を交互に前後ろに動かして、オフィスから家までひたすら前進していたら、あれっ、5月1日?聞き覚えのある日付。そうだ、ゴールデンウイークというものが日本では始まっているのではないか。

僕はもう取れる休みを使いまくったのでほとんど永久奴隷状態だ。次の手術をする休暇が足りないと、今日担当者が親切にも教えてくれた。

この右肩、やはり固まってる。フィジオでは無理なんだ。一回350クローネ(6200円)ってぼったくりのような気もするがデンマークの相場かもしれない。いずれにしろ、これ続けても治りそうにない。

Friday, April 24, 2009

Flock というブラウザーのこと

まだ使い始めて3日目だけど、その使いやすさにうれしい驚き。Facebook, Digg, Twitter, Blogger, Youtube, Flickr, Yahoo, Gmail, RSS, の中に一つでも身に覚えののある人は、速攻でFlock をダウンロードして使うがよい。中身はFirefox なので、すでにFirefox を使っている人は同じAdd-onsが使えるので安心してよい。IEから脱出するなら尚よい。少しヴァージョンは落ちるが日本語版もあるので、ローマ字が嫌いな人も使える。デスクトップにでもダウンロードして、それをダブルクリックしてトイレに行って帰ってきたら夢の世界が開いているでしょう。

無料ダウンロードはこちら(→)


いろいろ使い勝手を試しているところ(↓)。

Tuesday, April 21, 2009

夢の小便

5歳の次男を夜中におしっこに連れていくという重要任務がある。言うまでもなく、オネショ防止策だ。だいたい12時から1時の間に僕が連れていくのだが、熟睡している子供を起すのは気が引けるものだ。

何語か分からないが、次男はおしっこのことをピシと呼んでいるので、耳元でピシ、ピシとささやいてみる。まったく微動だにしない。肩をもって少しゆすってみるが、まったく変化なし。しかたないので、両腕の下に手を入れて次男を持ち上げる。すると、猿のようにくるっと両足を僕の胴体に巻きつけてくる。夢と意識の間くらいにいるのかもしれない。

倒れないように、両わきの下を支えたままトイレの便器の前に立たせると、ふらふらしながらも自分でパンツをさげる。僕がそこで、またピシ、ピシというと、ちょろちょろちょろっとおしっこを始める。その間にも頭はたら~っと横に倒れ、身体も倒れそうになるので、しっかり支えておかないといけない。

去年の12月、僕の右肩の痛みが激しくなるにつれ、この毎晩の日課がだんだん厳しくなってきた。次男の体重は20キロほどだ。だんだん重くなってきたように思った。子供はすぐに大きくなる。なるべく右肩に力が入らないように工夫して、この日課を続けていた。うっかり忘れると半分くらいの確率でオネショをする。そして母親の機嫌を朝から台無しにする。これを避けたくないものは歴史上、世界中に一人も登場していないだろう。

こんなに重くなってきては、いずれこれも続けられなくなる。早く自分でめざめて自分でおしっこに行けるようにならないとダメだと何度も次男には言うが、いったいどういうきっかけで人間はそういうことを覚えるようになるのか、そこのところが分からない。

しかし、絶体絶命の日がとうとうやってきた。右肩の手術の前の日、次男に予告しておくことにした。明日の朝、お父さんは右肩の手術をするのを知ってる?明日の夜はお父さんは右腕がつかえないから、もうだっこしてトイレに連れていけないよ。自分でちゃんと起き上がってトイレに行かないとダメだよと。

手術の夜、ちょうど麻酔切れの痛みがピークに達している頃、次男の耳元でピシ、ピシとささやいた。すると、なんと驚いたことに、自分でむくっと起き上がったではないか。ベッドからはい出てふらふらとトイレに向かって歩き始めた。こけるのではないかと、思わず右手を出しそうになって、激痛に叩きのめされ、一人頭の中で悲鳴をあげた。左手で次男の身体を支えようとするが、どうもそんな必要もなく、目をつぶった酔っ払いのようにふらふらしながら、次男はちょろちょろちょろっとおしっこをしていた。まだ夢の中なのだろう。

今日いつものようにピシ、ピシと耳元で囁いたがまったく動こうとしない。しょうがないので、また抱きかかえてトイレに連れて行った。ふと気がついた。なんだ、まだこんなに軽かったのだ。重くなってきたと感じたのは自分の右肩のせいだったのだろう。

Thursday, April 16, 2009

きつっ

イースター開けからオフィスに行き始めた。最近は太陽が出ているので、外を歩くのは気持ちいい。夕方になるとちょっと寒いのだが、すでに7時くらい迄明るい季節になってきた。

Physiotherapy は毎週三回行ってるにも関わらず、医者の楽観的な予測をはるかに下回るさんざんな進捗しかない。右肩がもう一つの固まった物体となってしまって、それを破壊しなければいけないのだが、どんな拷問、元へエクササイズをしたところで、結局、その塊全体をまわりの筋肉を使って動かしているだけで、なんの効果もなくても当然ではないかと思うのだが、いかがなもんか。

Physiotherapist のトロールって兄ちゃんは、今僕の家族の次にダントツでもっとも頻繁に会う人だ。普通、週三回以上も会うってのは家族以外では職場の人くらいになるだろうけど、職場では顔を見てちょろっと挨拶するだけってのも多いから、週三回、二人で汗かいて真剣勝負になるとどうしても情がわいてくる。こんなの効かないよなんてことは絶対言えない。ほんとに分からないんだし。

でも、もうこれは十中八九確実にもう一回手術するはめになるだろうと思う。次回は日本でしたい。肩ならまかせろっていう良い医者・病院情報、大歓迎です。

机の上に右腕を置きつづけている姿勢はやはり予想通り、みかけによらず重労働であった。腕をまっすぐ下におろしてぶらぶら歩くだけなら何も感じないのだが、机の上となると、やはり右肩全体で漬物石を担ぎ上げるような筋肉の使い方をしている。これではなかなか持ちそうにない。今日は首のうしろが痛くなったが、これは首やその回りの筋肉をつかって重い右腕業界を支えていたからだろう。

おー、先は長そうだ。

Sunday, April 12, 2009

読書めも - Children are from Heaven

ほんと同感なので。
CHILDREN ARE FROM HEAVEN, John Gray, Ph.D. (pp. xxiv-xxv)より。

---Past parenting approaches sought to create obedient children. The goal of positive parenting is to create strong-willed but cooperative children. A child's will doesn't have to be broken in order to create cooperation. Children are from heaven. When their hearts are open and their will is nurtured, they actually are more willing to cooperate.

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The goal of positive parenting is to create
willful but cooperative children.
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---Past parenting approaches were aimed at creating good children. Positive parenting creates compassionate children, who don't have to be threatened to follow rules, but spontaneously act and make decisions from an open heart. They do not lie or cheat because it is against the rules, but they are fair and just. Morality is not imposed on these children from outside, but emerges from within and is learned by cooperating with their parents.

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Rather than seeking to create good children,
positive parenting seeks to create
compassionate children.
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---Past parenting approaches focused on creating submission; positive parenting aims to develop confident leaders, who are capable of creating their own destiny, not just passively following in the footsteps of others before them. These confident children are aware of who they are and what they want to accomplish.

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Confident children are not easily swayed by peer
pressure nor do they feel the need to revel.
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(PP xxxii-xxxiii)

---The five positive messages are:
1. It's okay to be different.
2. It's okay to make mistakes.
3. It's okay to express negative emotions.
4. It's okay to want more.
5. It's okay to say no, but remember mom and dad are the bosses.

これは、ここだけ取り出すと誤解の可能性大なので、要注意。

---These five messages will set your children free to develop their God-given abilities. When practiced correctly with the different skills of positive parenting, your child will develop the necessary skills for successful living. Some of these skills are: forgiveness of others and themselves, sharing, delayed gratification, self-esteem, patience, persistence, respect for others and themselves, cooperation, compassion, confidence, and the ability to be happy....

そうあって欲しい。